2007年2月

キリスト者の為のチェックリスト:その3 ウイリアム・モーア宣教師

聖書:ローマの信徒への手紙12章14−21節
 
【キリスト者に相応しい行動とは】
今月の説教で、私達はローマの信徒への手紙12章9−21を一緒に見て、この御言葉からキリスト者の為のチェックリストを発見しました。つまり、この個所には使徒パウロが私達の為に、キリスト者として為すべき事を教えて下さいます。イエス・キリストによって救われた罪人である私達は、その大きな主の哀れみと愛に答えて、毎日の生活に相応しい行動を現すべきです。そのキリスト者に相応しい行動が具体的にこの御言葉に載っています。一回目の説教で次のチェックリストの項目を学びました。

「人を心から愛する事、悪を憎む事、善から離れず事と、尊敬をもって互いに相手を優れた者と思う事」


です。そして、先週はこの項目を学びました。

「怠らず励み、霊に燃えて、主に使える事、希望をもって喜び、苦難を耐え忍び、たゆまず祈る事と、兄弟姉妹達の貧しさを自分のものとして彼らを助ける事に励む、旅人をもてなすよう努める事」


です。今日は最後に、六つの項目を一緒に学びたいと思います。今までの項目はおもにキリスト教会の中の行動を扱いました。つまり、信者の互いの振る舞いと信仰生活の事であります。しかし今日のチェックリストは大体において、教会の外の者に対する私達の行動です。すなわち、キリスト者として未信者の正しい扱いを教えて下さいます。
 
【あなたがたを迫害する者のために祝福を祈りなさい】
さて、14節を見て下さい。

「あなたがたを迫害する者のために祝福を祈りなさい。祝福を祈るのであって、呪ってはなりません。」


原文を調べるとここでの「迫害」と言う事は信仰の故に迫害された事に限られていません。ここでの迫害は人から受けた全ての害が含まれます。例えば、身体的害や、精神的害や、経済的害などです。特に、繰り返された被害の事であります。キリスト者はそのような害を受けると、どのように反応すべきでしょうか。迷わずに こう教えられています。

「あなたがたを迫害する者のために祝福を祈りなさい。祝福を祈るのであって、呪ってはなりません。」


文字通りに私達はその者を呪うどころか、祈りを持って、その者が祝福を受けるように神に祈るべきです。もちろん私達は迫害する人の上に神の祝福を祈りながら、復讐を企てはいけません。実は、この御言葉の意味は文字通りの意味より広いと思います。つまり、ただ迫害する者を呪わず、自分の祈りにその者の上に神の祝福を願うだけではなく、積極的にその人の為に善い行動をすると言う意味もあります。ただ悪に悪を返さない事だけでは不十分です。迫害する人に善い行いを通して自分の手を伸ばす必要があります。

2007年02月25日 | カテゴリー: ローマの信徒への手紙 , 新約聖書

キリスト者の為のチェックリスト:その2 ウイリアム・モーア宣教師

ローマの信徒への手紙12:9−13

【天国に入るには】
ある人が亡くなって天国の門に着きました。そうすると、主イエスの弟子ペトロは彼を迎えに来てこう言いました。「天国に入るには一千点が必要です。あなたは何点をお持ちでしょうか。」そして、その人は、「何点を持っているかと聞かれると、困りますよ。溜まった点数の合計はさっぱり知りません。」「それでは、あなたの生涯を調べて見ましょう」とペテロが返事しました。「あなたが実行した全ての善い行いを教えて下さい。私が点数を計算します。」そうすると、その人は一生懸命に自分が行なった善い行動を思い出し、全てをペテロに語り始めました。小さい親切から大きい善行まで一つ一つを数え上げました。彼がやっと終わった時、ペテロはその点数を計算して、全部で百点しかないと知らせました。天国に入る為に一千点が必要なのに、ただの百点しか持っていないその人は大変がっかりしてしまいました。彼は、「やっぱりとても無理ですね。一生頑張ったのに、百点しか溜まらなかった」とペトロに言いました。「神の恵みでなければ決してこの所には入れないですね」と彼は呟きました。その事を彼の口から聞いたペテロは大変喜んで、こう言いました。「実は、神の恵みは九百点の価値がある。どうぞ、入って下さい。」
 
【神の恵みのみ】
我々キリスト者は神の恵みのみで救われ、神の恵みのみに頼ります。罪人である私達はいくら頑張っても私達の救いを勝ち得る事が出来ません。イエス・キリストを信じる事によって神の賜物、御自分の救いを自由に受けられます。使徒パウロが書いた通りに、

「私達は信仰によって義とされたのだから、私達の主イエス・キリストによって神との間に平和を得ており、このキリストのお陰で、今の恵みに信仰によって導き入れられ、神の栄光にあずかる希望を誇りにしています。」


(ローマの信徒への手紙5:1−2)

2007年02月18日 | カテゴリー: エフェソの信徒への手紙 , ヤコブの手紙 , ヨハネによる福音書 , ローマの信徒への手紙 , 新約聖書

「平和を実現する人々は幸いである」田村英典

聖書:マタイによる福音書5章9節

「平和を実現する人々は幸いである。その人たちは神の子と呼ばれる。」

 

【平和を実現する】

今朝はマタイ福音書5章9節に注目します。イエスは言われます。

「平和を実現する人々は幸いである。その人たちは神の子と呼ばれる。」


何度もお話していますが、イエスは3~10節で、真の信仰者の幸いな特徴、特質を8つの角度から光を当てて描かれ、全てのクリスチャンがこうであることを強く願っておられます。で、真のクリスチャンの7つ目の特徴が「平和を実現する」、あるいは平和を造り出すことです。

まず私たちは、これが人間の様々なあり方や行動の中でも最も価値あることの一つであることを深く心に刻みたいと思います。私たちはこの世で生きる上で色々なことに携わり、様々な行動が要求されます。

勉強すること、働くこと、社会的、文化的なことに関与するなど、多くのことがあります。しかし、最終的に平和を私たちの周りに造り出すことに貢献しないようなものは、主イエスによれば余り価値がないとさえ言えます。

聖書で言う平和は、単に戦争や争いがないだけではありません。平和とは、国と国、人と人が、互いに愛をもって理解し、助け合い、そうしていわば人が人として造り主なる神の前で完成される上で必要な大切な環境と条件と言えます。大国も小国も、大企業も中小企業も、健康な者も病める者も、皆が夫々の固有性を失わず、全体の益のためにも夫々の存在を守られ支えられ、最終的には造り主なる神に喜ばれるように自らを完成することの出来る環境と条件。これが聖書の言う真の平和と言えます。そうだとするなら、これは極めて尊いものであり、本当は全ての人間が意識的にこのために貢献すべきことと言えます。

2007年02月11日 | カテゴリー: イザヤ書 , テサロニケの信徒への手紙一 , マタイによる福音書 , マルコによる福音書 , ヤコブの手紙 , ローマの信徒への手紙 , 新約聖書 , 旧約聖書 , 詩篇

キリスト者の為のチェックリスト:その1ウイリアム・モーア宣教師

聖書:ローマの信徒への手紙12章

9:愛には偽りがあってはなりません。悪を憎み、善から離れず、 10:兄弟愛をもって互いに愛し、尊敬をもって互いに相手を優れた者と思いなさい。  


【石鹸で十分】
皆さんの事はよく分かりませんが、私は年を取るに伴って、記憶力が少しずつ落ちて来ました。以前は良く覚えていたものが、今はよく忘れます。多分それは誰でも経験する老化の現れだと思いますが、時々忘れっぽい事で困ります。この間、会議の為に出かけました。二泊三日の旅なので、色んな物がいりました。鞄に詰める時、忘れ物がないように一生懸命に気をつけましたので、今回はきっと大丈夫だと思いました。しかし、翌日、宿でシャワーを浴びる途中、シャンプーを忘れた事に気付きました。どうしょうと一瞬思いましたが、幸いに宿の石鹸で十分間に合って、髪も変になりませんでした。実は、節約する為にこれからは石鹸で髪を洗っても良いと思いました。
 
これは小さい例ですが、もしいつか私は説教の原稿をうっかり家に忘れ、西谷に来るんだったら、私にも皆さんにも大変冒険になると思います。神の恵みは私には十分であると信じながらでも、出来るだけそのように神の恵みを試したくないのです。
 
【チェックリストの必要】
とにかく、私は忘れ事の対策としてチェックリストを書くようになりました。つまり、しなければならない事や忘れては行けない事などを毎日手帳に書き記して、よく参考します。そうしないと、大事な事を忘れる恐れがあります。

2007年02月04日 | カテゴリー: ローマの信徒への手紙 , 新約聖書