2012年12月2日説教「クリスマスの準備」ウイリアム・モーア宣教師

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2012122日説教「クリスマスの準備」ウイリアム・モーア宣教師

 

聖書:旧約聖書イザヤ書401~5

1 慰めよ、わたしの民を慰めよと/あなたたちの神は言われる。2 エルサレムの心に語りかけ/彼女に呼びかけよ/苦役の時は今や満ち、彼女の咎は償われた、と。罪のすべてに倍する報いを/主の御手から受けた、と。

3 呼びかける声がある。主のために、荒れ野に道を備え/わたしたちの神のために、荒れ地に広い道を通せ。4 谷はすべて身を起こし、山と丘は身を低くせよ。険しい道は平らに、狭い道は広い谷となれ。5 主の栄光がこうして現れるのを/肉なる者は共に見る。主の口がこう宣言される。

 

説教要約(文責 近藤)

【預言者イザヤ】

今日は教会歴ではAdvent待降節の第1主の日です。1223日クリスマスの4週前になります。

キリスト教会はこの季節に特に救い主の来臨と再臨について学びます。御子イエス・キリストの誕生は預言者を通して啓示してくださいました。今日はクリスマスの準備のために旧約聖書におけるイエス・キリスト来臨についての預言を新たに学びます。

 

今日与えられた御言葉の背景を簡単に説明します。

イザヤは主の御降誕の前700年にイスラエルで活躍し神の御言葉のメッセンジャーとして働きました。

当時のユダヤ人は主の恵みと教えを忘れ周りの国々に倣って偶像礼拝に陥り反省も悔い改めもせず、預言者の声にも聞かず、それゆえに主はアッシリア帝国を用いて紀元前722年北イスラエルを滅ぼされました。その住民はアッシリアに連れて行かれました。

 

【神の懲らしめと慰め】

更にイザヤは紀元前586年南ユダのバビロン捕囚を預言し、それは100年後に実現しユダヤ人はバビロンに連れていかれました。神の民には神の懲らしめが必要でしたが同時に神は慰めと希望のメッセージをも与えてくださいました。それは懲らしめはいつまでも続くことなく捕囚からの解放と故国帰還の預言です。イザヤ書40章1~2節の御言葉に預言されています。

 

イザヤ書401 慰めよ、わたしの民を慰めよと/あなたたちの神は言われる。

2 エルサレムの心に語りかけ/彼女に呼びかけよ/苦役の時は今や満ち、彼女の咎は償われた、と。罪のすべてに倍する報いを/主の御手から受けた、と。

 

この預言は赦しの宣言です。主は憐れみの神ですから私たち人間を赦し神との良き正しい関係を復帰させたいのです。それ故にこの素晴らしい赦しの約束を宣言しました。2節後半、

 

「・・苦役の時は今や満ち、彼女の咎は償われた、と。罪のすべてに倍する報いを/主の御手から受けた、と。」

 

まことに嬉しいメッセージです。外国でイスラエルの民は主の懲らしめを受けたが、もう一度主の豊かな恵みを受ける確かな希望です。実にこれは主イエス・キリスト来臨の預言です。

 

人の罪を赦すことのできるお方は神の御子イエス様だけです。

2012年前、初めてのクリスマスに神は私たちを慰めるため、主イエスを遣わして、主イエスはすべての罪の咎を私たちに代わって贖ってくださいました。主は私たちの罪の全てに倍する報いを受けられました。

 

それが2節の御言葉です、2 エルサレムの心に語りかけ/彼女に呼びかけよ/苦役の時は今や満ち、彼女の咎は償われた、と。罪のすべてに倍する報いを/主の御手から受けた、と。」

 

【救い主の到来の備え】

私たちがこの救いを受けるためには準備が必要です。

 

3節以下の御言葉、3 呼びかける声がある。主のために、荒れ野に道を備え/わたしたちの神のために、荒れ地に広い道を通せ。4 谷はすべて身を起こし、山と丘は身を低くせよ。険しい道は平らに、狭い道は広い谷となれ。5 主の栄光がこうして現れるのを/肉なる者は共に見る。主の口がこう宣言される。」

 

大昔、中東では大王が領土を通るとき、その道が安全であるかどうかを調べるために使者を送りました。道が悪ければ道を整えました。そうして王は速やかに安全に道を通ることができました。王の王、主の主なる救い主を迎えるために整えられた道路とは私たち人間の心の準備です。

 

私たち人間が世界と宇宙の創造者、王の王、主の主である御子を受け入れるのに為すべき準備とは何でしょうか。

 

【預言が成就】

イザヤから700年後にこの預言が成就しました。

新約聖書マタイ福音書3章に書かれています。それは主の道を整えるために洗礼者ヨハネが現れました。

 

1 そのころ、洗礼者ヨハネが現れて、ユダヤの荒れ野で宣べ伝え、2 「悔い改めよ。天の国は近づいた」と言った。3 これは預言者イザヤによってこう言われている人である。「荒れ野で叫ぶ者の声がする。『主の道を整え、/その道筋をまっすぐにせよ。』」。

 

【クリスマスの準備:悔い改め】

クリスマスの準備とは悔い改めることです。私たちの罪が道を曲げています。罪を自覚しそれを失くすことの第一歩は悔い改めることです。誤った自己中心を改め、何よりも自分が変わること、自分の罪を認め、悔い改めて神との正しい関係に入ることです。そのことによって主イエスの霊は私たちの心に入る余地があります。

 

皆さん、尊敬する客人を家に迎えるには準備します。家を掃除してきれいにします。おいしい料理でもてなしをして客を歓迎します。同様に悔い改めると私たちの心に主を歓迎することになります。

 

今年のアドベントに自身を吟味し自分の罪の掃除をしませんか。家を清めるのと同じように、心を清めることで神の御子なる主イエスをお迎えするのです。

 

プレゼントや料理も良いですが第一にすべき準備とは悔い改めること、自分中心に考えるのでなく、相手を中心に考えると、わたしたちの行動もずいぶん変わります。主にあって私たちは一つになれるのです。

 

親が変われば子も変わるという言葉があります。私が変われば周囲も変わる。

アドベントに際して悔い改めることによってこの世の唯一の救い主、主イエスの御降誕を祝う準備ができます。

 

【主の再臨を迎える準備】

アドベントに際してこれから来られる主の再臨も切に待ち望みます。主は再び来られます。再臨のとき全ての人は主の御栄光をはっきりと仰ぎます。

主の再臨を迎える準備は主のアドベントの準備と同じです。

 

「悔い改めよ。天の国が近づいた」。今悔い改め救い主イエス・キリストを心から受け入れ主に従うことは同時に再臨の準備になります。

愛する兄弟姉妹。今年も共に恵まれた待降節を過ごしたいと主は願っておられます。(おわり)

 

 

 

 

2012年12月02日 | カテゴリー: イザヤ書 , 旧約聖書

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