旧約聖書「ヨブ記」に関する礼拝説教 37件
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旧約聖書「ヨブ記」に関する説教要約 37件
ヨブ記1章1節~5節
1:1 ウツの地にヨブという人がいた。無垢な正しい人で、神を畏れ、悪を避けて生きていた。 1:2 七人の息子と三人の娘を持ち、 1:3 羊七千匹、らくだ三千頭、牛五百くびき、雌ろば五百頭の財産があり、使用人も非常に多かった。彼は東の国一番の富豪であった。 1:4 息子たちはそれぞれ順番に、自分の家で宴会の用意をし、三人の姉妹も招いて食事をすることにしていた。 1:5 この宴会が一巡りするごとに、ヨブは息子たちを呼び寄せて聖別し、朝早くから彼らの数に相当するいけにえをささげた。「息子たちが罪を犯し、心の中で神を呪ったかもしれない」と思ったからである。ヨブはいつもこのようにした。
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- 村田寿和 牧師
ヨブ記1章6節~12節
1:6 ある日、主の前に神の使いたちが集まり、サタンも来た。 1:7 主はサタンに言われた。「お前はどこから来た。」「地上を巡回しておりました。ほうぼうを歩きまわっていました」とサタンは答えた。 1:8 主はサタンに言われた。「お前はわたしの僕ヨブに気づいたか。地上に彼ほどの者はいまい。無垢な正しい人で、神を畏れ、悪を避けて生きている。」 1:9 サタンは答えた。「ヨブが、利益もないのに神を敬うでしょうか。 1:10 あなたは彼とその一族、全財産を守っておられるではありませんか。彼の手の業をすべて祝福なさいます。お陰で、彼の家畜はその地に溢れるほどです。 1:11 ひとつこの辺で、御手を伸ばして彼の財産に触れてごらんなさい。面と向かってあなたを呪うにちがいありません。」 1:12 主はサタンに言われた。「それでは、彼のものを一切、お前のいいようにしてみるがよい。ただし彼には、手を出すな。」サタンは主のもとから出て行った。
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- 村田寿和 牧師
ヨブ記1章13節~22節
1:13 ヨブの息子、娘が、長兄の家で宴会を開いていた日のことである。 1:14 -15ヨブのもとに、一人の召使いが報告に来た。「御報告いたします。わたしどもが、牛に畑を耕させ、その傍らでろばに草を食べさせておりますと、シェバ人が襲いかかり、略奪していきました。牧童たちは切り殺され、わたしひとりだけ逃げのびて参りました。」 1:16 彼が話し終らないうちに、また一人が来て言った。「御報告いたします。天から神の火が降って、羊も羊飼いも焼け死んでしまいました。わたしひとりだけ逃げのびて参りました。」 1:17 彼が話し終らないうちに、また一人来て言った。「御報告いたします。カルデア人が三部隊に分かれてらくだの群れを襲い、奪っていきました。牧童たちは切り殺され、わたしひとりだけ逃げのびて参りました。」 1:18 彼が話し終らないうちに、更にもう一人来て言った。「御報告いたします。御長男のお宅で、御子息、御息女の皆様が宴会を開いておられました。 1:19 すると、荒れ野の方から大風が来て四方から吹きつけ、家は倒れ、若い方々は死んでしまわれました。わたしひとりだけ逃げのびて参りました。」 1:20 ヨブは立ち上がり、衣を裂き、髪をそり落とし、地にひれ伏して言った。 1:21 「わたしは裸で母の胎を出た。裸でそこに帰ろう。主は与え、主は奪う。主の御名はほめたたえられよ。」 1:22 このような時にも、ヨブは神を非難することなく、罪を犯さなかった。
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ヨブ記2章1節~10節
2:1 またある日、主の前に神の使いたちが集まり、サタンも来て、主の前に進み出た。 2:2 主はサタンに言われた。「お前はどこから来た。」「地上を巡回しておりました。ほうぼうを歩きまわっていました」とサタンは答えた。 2:3 主はサタンに言われた。「お前はわたしの僕ヨブに気づいたか。地上に彼ほどの者はいまい。無垢な正しい人で、神を畏れ、悪を避けて生きている。お前は理由もなく、わたしを唆して彼を破滅させようとしたが、彼はどこまでも無垢だ。」 2:4 サタンは答えた。「皮には皮を、と申します。まして命のためには全財産を差し出すものです。 2:5 手を伸ばして彼の骨と肉に触れてごらんなさい。面と向かってあなたを呪うにちがいありません。」 2:6 主はサタンに言われた。「それでは、彼をお前のいいようにするがよい。ただし、命だけは奪うな。」 2:7 サタンは主の前から出て行った。サタンはヨブに手を下し、頭のてっぺんから足の裏までひどい皮膚病にかからせた。 2:8 ヨブは灰の中に座り、素焼きのかけらで体中をかきむしった。 2:9 彼の妻は、/「どこまでも無垢でいるのですか。神を呪って、死ぬ方がましでしょう」と言ったが、 2:10 ヨブは答えた。「お前まで愚かなことを言うのか。わたしたちは、神から幸福をいただいたのだから、不幸もいただこうではないか。」このようになっても、彼は唇をもって罪を犯すことをしなかった。
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ヨブ記2章11節~13節
2:11 さて、ヨブと親しいテマン人エリファズ、シュア人ビルダド、ナアマ人ツォファルの三人は、ヨブにふりかかった災難の一部始終を聞くと、見舞い慰めようと相談して、それぞれの国からやって来た。 2:12 遠くからヨブを見ると、それと見分けられないほどの姿になっていたので、嘆きの声をあげ、衣を裂き、天に向かって塵を振りまき、頭にかぶった。 2:13 彼らは七日七晩、ヨブと共に地面に座っていたが、その激しい苦痛を見ると、話しかけることもできなかった。
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ヨブ記3章1節~10節
3:1 やがてヨブは口を開き、自分の生まれた日を呪って、 3:2 言った。 3:3 わたしの生まれた日は消えうせよ。男の子をみごもったことを告げた夜も。 3:4 その日は闇となれ。神が上から顧みることなく/光もこれを輝かすな。 3:5 暗黒と死の闇がその日を贖って取り戻すがよい。密雲がその上に立ちこめ/昼の暗い影に脅かされよ。 3:6 闇がその夜をとらえ/その夜は年の日々に加えられず/月の一日に数えられることのないように。 3:7 その夜は、はらむことなく/喜びの声もあがるな。 3:8 日に呪いをかける者/レビヤタンを呼び起こす力ある者が/その日を呪うがよい。 3:9 その日には、夕べの星も光を失い/待ち望んでも光は射さず/曙のまばたきを見ることもないように。 3:10 その日が、わたしをみごもるべき腹の戸を閉ざさず/この目から労苦を隠してくれなかったから。
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ヨブ記3章11節~26節
3:11 なぜ、わたしは母の胎にいるうちに/死んでしまわなかったのか。せめて、生まれてすぐに息絶えなかったのか。 3:12 なぜ、膝があってわたしを抱き/乳房があって乳を飲ませたのか。 3:13 それさえなければ、今は黙して伏し/憩いを得て眠りについていたであろうに。 3:14 今は廃虚となった町々を築いた/地の王や参議らと共に 3:15 金を蓄え、館を銀で満たした諸侯と共に。 3:16 なぜわたしは、葬り去られた流産の子/光を見ない子とならなかったのか。 3:17 そこでは神に逆らう者も暴れ回ることをやめ/疲れた者も憩いを得 3:18 捕われ人も、共にやすらぎ/追い使う者の声はもう聞こえない。 3:19 そこには小さい人も大きい人も共にいて/奴隷も主人から自由になる。 3:20 なぜ、労苦する者に光を賜り/悩み嘆く者を生かしておかれるのか。 3:21 彼らは死を待っているが、死は来ない。地に埋もれた宝にもまさって/死を探し求めているのに。 3:22 墓を見いだすことさえできれば/喜び躍り、歓喜するだろうに。 3:23 行くべき道が隠されている者の前を/神はなお柵でふさがれる。 3:24 日ごとのパンのように嘆きがわたしに巡ってくる。湧き出る水のようにわたしの呻きはとどまらない。 3:25 恐れていたことが起こった/危惧していたことが襲いかかった。 3:26 静けさも、やすらぎも失い/憩うこともできず、わたしはわななく。
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ヨブ記4章1節~21節
4:1 テマン人エリファズは話し始めた。 4:2 あえてひとこと言ってみよう。あなたを疲れさせるだろうが/誰がものを言わずにいられようか。 4:3 あなたは多くの人を諭し/力を失った手を強めてきた。 4:4 あなたの言葉は倒れる人を起こし/くずおれる膝に力を与えたものだった。 4:5 だが、そのあなたの上に何事かふりかかると/あなたは弱ってしまう。それがあなたの身に及ぶと、おびえる。 4:6 神を畏れる生き方が/あなたの頼みではなかったのか。完全な道を歩むことが/あなたの希望ではなかったのか。 4:7 考えてみなさい。罪のない人が滅ぼされ/正しい人が絶たれたことがあるかどうか。 4:8 わたしの見てきたところでは/災いを耕し、労苦を蒔く者が/災いと労苦を収穫することになっている。 4:9 彼らは神の息によって滅び/怒りの息吹によって消えうせる。 4:10 獅子がほえ、うなっても/その子らの牙は折られてしまう。 4:11 雄が獲物がなくて滅びれば/雌の子らはちりぢりにされる。 4:12 忍び寄る言葉があり/わたしの耳はそれをかすかに聞いた。 4:13 夜の幻が人を惑わし/深い眠りが人を包むころ 4:14 恐れとおののきが臨み/わたしの骨はことごとく震えた。 4:15 風が顔をかすめてゆき/身の毛がよだった。 4:16 何ものか、立ち止まったが/その姿を見分けることはできなかった。ただ、目の前にひとつの形があり/沈黙があり、声が聞こえた。 4:17 「人が神より正しくありえようか。造り主より清くありえようか。 4:18 神はその僕たちをも信頼せず/御使いたちをさえ賞賛されない。 4:19 まして人は/塵の中に基を置く土の家に住む者。しみに食い荒らされるように、崩れ去る。 4:20 日の出から日の入りまでに打ち砕かれ/心に留める者もないままに、永久に滅び去る。 4:21 天幕の綱は引き抜かれ/施すすべも知らず、死んでゆく。」
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ヨブ記5章1節~27節
5:1 呼んでみよ/あなたに答える者がいるかどうか。聖なるものをおいて、誰に頼ろうというのか。 5:2 愚か者は怒って自ら滅び/無知な者はねたんで死に至る。 5:3 愚か者が根を張るのを見て/わたしは直ちにその家を呪った。 5:4 「その子らは安全な境遇から遠ざけられ/助ける者もなく町の門で打ち砕かれるがよい。 5:5 彼らの収穫は、飢えた人が食い尽くし/その富は、渇いた人が飲み尽くし/その財産は、やせ衰えた人が奪うがよい。」 5:6 塵からは、災いは出てこない。土からは、苦しみは生じない。 5:7 それなのに、人間は生まれれば必ず苦しむ。火花が必ず上に向かって飛ぶように。 5:8 わたしなら、神に訴え/神にわたしの問題を任せるだろう。 5:9 計り難く大きな業を/数知れぬ不思議な業を成し遂げられる方に。 5:10 神は地の面に雨を降らせ/野に水を送ってくださる。 5:11 卑しめられている者を高く上げ/嘆く者を安全な境遇に引き上げてくださる。 5:12 こざかしい者の企てを砕いて/彼らの手の業が成功することを許されない。 5:13 知恵ある者はさかしさの罠にかかり/よこしまな者はたくらんでも熟さない。 5:14 真昼にも、暗黒に出会い/昼も、夜であるかのように手探りする。 5:15 神は貧しい人を剣の刃から/権力者の手から救い出してくださる。 5:16 だからこそ、弱い人にも希望がある。不正はその口を閉ざすであろう。 5:17 見よ、幸いなのは/神の懲らしめを受ける人。全能者の戒めを拒んではならない。 5:18 彼は傷つけても、包み/打っても、その御手で癒してくださる。 5:19 六度苦難が襲っても、あなたを救い/七度襲っても/災いがあなたに触れないようにしてくださる。 5:20 飢饉の時には死から/戦いの時には剣から助け出してくださる。 5:21 あなたは、陥れる舌からも守られている。略奪する者が襲っても/恐怖を抱くことはない。 5:22 略奪や飢饉を笑っていられる。地の獣に恐怖を抱くこともない。 5:23 野の石とは契約を結び/野の獣とは和解する。 5:24 あなたは知るだろう/あなたの天幕は安全で/牧場の群れを数えて欠けるもののないことを。 5:25 あなたは知るだろう/あなたの子孫は増え/一族は野の草のように茂ることを。 5:26 麦が実って収穫されるように/あなたは天寿を全うして墓に入ることだろう。 5:27 見よ、これが我らの究めたところ。これこそ確かだ。よく聞いて、悟るがよい。
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ヨブ記6章1節~30節
6:1 ヨブは答えた。 6:2 わたしの苦悩を秤にかけ/わたしを滅ぼそうとするものを/すべて天秤に載せるなら 6:3 今や、それは海辺の砂よりも重いだろう。わたしは言葉を失うほどだ。 6:4 全能者の矢に射抜かれ/わたしの霊はその毒を吸う。神はわたしに対して脅迫の陣を敷かれた。 6:5 青草があるのに野ろばが鳴くだろうか。飼葉があるのに牛がうなるだろうか。 6:6 味のない物を塩もつけずに食べられようか。玉子の白身に味があろうか。 6:7 わたしのパンが汚れたもののようになれば/わたしの魂は触れることを拒むだろう。 6:8 神よ、わたしの願いをかなえ/望みのとおりにしてください。 6:9 神よ、どうかわたしを打ち砕き/御手を下し、滅ぼしてください。 6:10 仮借ない苦痛の中でもだえても/なお、わたしの慰めとなるのは/聖なる方の仰せを覆わなかったということです。 6:11 わたしはなお待たなければならないのか。そのためにどんな力があるというのか。なお忍耐しなければならないのか。そうすればどんな終りが待っているのか。 6:12 わたしに岩のような力があるというのか。このからだが青銅のようだというのか。 6:13 いや、わたしにはもはや助けとなるものはない。力も奪い去られてしまった。 6:14 絶望している者にこそ/友は忠実であるべきだ。さもないと/全能者への畏敬を失わせることになる。 6:15 わたしの兄弟は流れのようにわたしを欺く。流れが去った後の川床のように。 6:16 流れは氷に暗く覆われることもあり/雪が解けて流れることもある。 6:17 季節が変わればその流れも絶え/炎暑にあえば、どこかへ消えてしまう。 6:18 そのために隊商は道に迷い/混沌に踏み込んで道を失う。 6:19 テマの隊商はその流れを目当てにし/シェバの旅人はそれに望みをかけて来るが 6:20 確信していたのに、裏切られ/そこまで来て、うろたえる。 6:21 今や、あなたたちもそのようになった。破滅を見て、恐れている。 6:22 わたしが言ったことがあろうか/「頼む、わたしのために/あなたたちの財産を割いて 6:23 苦しめる者の手から救い出し/暴虐な者の手からわたしを贖ってくれ」と。 6:24 間違っているなら分からせてくれ/教えてくれれば口を閉ざそう。 6:25 率直な話のどこが困難なのか。あなたたちの議論は何のための議論なのか。 6:26 言葉数が議論になると思うのか。絶望した者の言うことを風にすぎないと思うのか。 6:27 あなたたちは孤児をすらくじで取り引きし/友をさえ売り物にするのか。 6:28 だが今は、どうかわたしに顔を向けてくれ。その顔に、偽りは言わない。 6:29 考え直してくれ/不正があってはならない。考え直してくれ/わたしの正しさが懸っているのだ。 6:30 わたしの舌に不正があろうか/わたしの口は滅ぼすものを/わきまえていないだろうか。
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ヨブ記7章1節~21節
7:1 地上の人には苦役があるではないか。/その日々は雇い人の日々のようではないか。 7:2 奴隷のように日陰をあえぎ求め/雇い人のようにその賃金を待ち望む。 7:3 そうだ/私は空しい月日を受け継ぎ/労苦の夜が割り当てられた。 7:4 横たわって、私は言う/「いつ起き上がれるか」と。/しかし夜は長く、暁まで寝返りを打ち続ける。 7:5 私の肉は蛆と塵の塊をまとい/皮は固まっては崩れる。 7:6 私の日々は機の杼よりも速く/望みなく過ぎ去る。 7:7 思い起こしてください/私の命が息にすぎないことを。/私の目は再び幸いを見ることはありません。 7:8 私を見る者の目は私を認めることがありません。/あなたの目が私に向けられても、私はいません。 7:9 雲は消え、去って行きます。/そのように、陰府に下る者が/上って来ることはありません。 7:10 その人はもはやその家に戻ることはなく/その場所も/もはやその人を見分けることができないのです。 7:11 それゆえ、私は自分の口を抑えず/私の霊の苦悩をもって語り/私の魂の苦痛をもって嘆きます。 7:12 私は大海でしょうか、竜でしょうか。/あなたは私の上に見張りを置きます。 7:13 私は言います。/「私の床は私を慰め/私の寝床は私の嘆きを支えてくれる」と。 7:14 しかし、あなたは夢で私をおののかせ/幻で私をおびえさせます。 7:15 私の魂は息が止まることを選び/生きた骨よりもむしろ死を選び取りました。 7:16 私は命をいといます。/いつまでも生きたくはありません。/私に構わないでください。/私の日々は空しいのです。 7:17 人とは何者なのか/あなたがこれを大いなる者として/これに心を向けるとは。 7:18 朝ごとに訪ね/絶え間なく吟味するとは。 7:19 いつまで、私から目を離さず/唾を呑み込む間も/私を放っておかれないのですか。 7:20 人を見張る方よ、私が罪を犯したとしても/あなたに何をなしえるでしょうか。/どうして、私を標的にしたのですか。/どうして、私が私自身の重荷を/負わなければならないのですか。 7:21 どうして、あなたは私の背きを赦さず/私の過ちを見過ごしてくださらないのですか。/今、私は塵の上に横たわります。/あなたが私を捜しても、私はいません。
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ヨブ記8章1節~22節
8:1 シュア人ビルダドが答えた。 8:2 いつまであなたはこのようなことを語るのか。/あなたが口にする言葉は激しい風だ。 8:3 神は公正を曲げるだろうか。/全能者は正義を曲げるだろうか。 8:4 もし、あなたの子どもたちが神に罪を犯したならば/神は彼らをその背きの手に引き渡される。 8:5 もし、あなたが神を捜し求め/全能者に憐れみを乞うならば 8:6 もし、あなたが清く正しいならば/今や神はあなたのために目を覚まし/あなたの義の住まいを回復する。 8:7 あなたの始めは小さくても/その終わりは極めて大きくなる。 8:8 先の世代に尋ねてほしい。/先祖たちの究めたことを確かめよ。 8:9 私たちは昨日生まれた者にすぎず、何も知らない。/私たちの地上での日々は影にすぎない。 8:10 先祖たちはあなたに教え、あなたに語り/心からの言葉を伝えるのではないだろうか。 8:11 パピルスが沼地以外で育つだろうか。/葦が水なしに成長するだろうか。 8:12 まだ若草で、刈り取られもしないのに/どの草よりも先に枯れてしまう。 8:13 すべて神を忘れる者の道はこのとおりだ。/神を敬わない者の望みは消えうせる。 8:14 その人の頼みは拒まれ/そのよりどころは蜘蛛の巣のよう。 8:15 自分の家に寄りかかると、家は支えきれず/すがりつくと、持ちこたえない。 8:16 太陽の下ではみずみずしく茂り/若枝は庭に生え出で 8:17 その根は石塚に絡まり/石の間に入り込む。 8:18 たとえ、その場所からその人が取り除かれ/その場所が、「私はあなたを見たことがない」/と言って拒んだとしても 8:19 これが彼が望める人生の喜び。/そして、ほかのものが塵から芽を出すだろう。 8:20 見よ、神は完全な者を退けない。/悪をなす者の手を強くしない。 8:21 ついには、神はあなたの口を笑いで満たし/あなたの唇に歓喜の叫びを溢れさせる。 8:22 あなたを憎む者たちは恥をまとい/悪しき者の天幕はなくなる。
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ヨブ記9章1節~24節
9:1 ヨブは答えた。 9:2 確かに、そのとおりだと私は知っている。/人はどうして神に対し正しくありえようか。 9:3 人は神と争うことを望んでも/千に一つも答えることはできない。 9:4 神は心に知恵があり、力は強い。/神に対してかたくなになって/誰が無傷でいられよう。 9:5 山々を移す方を、山々は知らない。/神は怒りをもってこれらを覆す。 9:6 神が地をその場所で揺さぶると/その柱は揺れ動く。 9:7 神が太陽に命じると、太陽は昇らない。/神は星をも封じ込める。 9:8 神は自ら天を広げ/大海の高波を踏み歩く。 9:9 神は大熊座、オリオン座、プレアデス/そして南の星座を造られた。 9:10 この方は偉大なことをなさり、究め難く/その驚くべき業は数えきれない。 9:11 見よ、神が傍らを通り過ぎても、私は気付かず/神が過ぎ去っても、私は悟れない。 9:12 見よ、神が奪い取れば/誰が取り戻せようか。/誰が神に向かって/「何をするのだ」と言えようか。 9:13 神は怒りを鎮めず/ラハブを助ける者たちも神の下にかがみ込む。 9:14 まして、私が神に答えられようか。/神の前で言葉を選び出せようか。 9:15 たとえ私が正しくても、答えることはできない。/私を裁く方に憐れみを乞うほかはない。 9:16 たとえ私が呼んで、神が答えるとしても/私の声に神が耳を傾けるとは信じられない。 9:17 神は嵐によって私を傷つけ/理由もなく私に多くの傷を与える。 9:18 神は私に息つくいとまも与えず/私を苦しみで満たす。 9:19 もし、力に訴えれば、見よ、神は力強い。/もし、裁きに訴えれば/誰が私の証人となってくれるだろうか。 9:20 たとえ私が正しくても/私の口は私を悪しき者とする。/たとえ私が完全でも/神は私を曲がった者とする。 9:21 私が完全なのかどうか/もう私自身にも分からない。/私は生きることを拒む。 9:22 すべて同じことなのだ。/それゆえに私は言う/「完全な者も悪しき者も神は滅ぼす」と。 9:23 突然襲う鞭が人を殺し/罪なき者の試練を神は嘲る。 9:24 地は悪しき者の手に渡され/神は地を裁く者の目に覆いをかける。/神でないとしたら、一体誰がそうしたのか。
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ヨブ記9章25節~35節
9:25私の日々は飛脚より速く飛び去って/幸いを見ない。 9:26それは、葦の舟のように流れ去り/獲物に襲いかかる鷲のように速い。 9:27「嘆きを忘れ、暗い顔を捨て、明るく振る舞おう」/と言ってみても 9:28私はすべての苦痛を恐れている。/あなたが私を罪なき者とはしないことを/私は知っています。 9:29私が悪しき者だと言うならば/どうして、空しく労する必要があるでしょうか。 9:30たとえ私が雪で身を洗い/灰汁で手を清めても 9:31あなたは私を穴に沈め/私の上着さえ私を忌み嫌うでしょう。 9:32神は私のように人ではないから/「裁きの場に一緒に出ようではないか」/と私は応じることはできない。 9:33我々の間には/我々二人の上に手を置く仲裁者がいない。 9:34どうか、神が私から杖を取り去り/その恐怖で私をおびえさせないように。 9:35そうすれば、私は語ることができ/神を恐れることはない。/私自身は今、そのようではないからだ。
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ヨブ記10章1節~7節
10:1 私の魂は生きることを拒む。/私は自分の嘆きを吐き出し/私の魂の苦しみの中から語ろう。 10:2 私は神に言おう。/「私を悪しき者としないでください。/どうして私と争うのか知らせてください。 10:3 あなたの手の業である私を虐げ、退け/悪しき者のたくらみを照らすのを/良しとするのですか。 10:4 あなたは肉の目を持ち/人が見るように御覧になるのですか。 10:5 あなたの日々は人の日々と同じで/あなたの歳月は人間の歳月と同じなのですか。 10:6 あなたは私の過ちを追及し/私の罪を調べておられますが 10:7 あなたはご存じです/私が悪しき者ではないことを。/またあなたの手から私を救い出せる者は/誰もいないことを。
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ヨブ記10章8節~22節
10:8 あなたの手が私をかたどり、私を造ったのに/あなたは私と私を取り巻くものを/呑み込もうとしています。 10:9 思い出してください/あなたが泥をこねるように私を造ったことを。/あなたは私を塵に返そうとされます。 10:10 あなたは私を乳のように注ぎ出し/チーズのように固まらせたのではありませんか。 10:11 あなたは私に皮膚と肉をまとわせ/骨と筋とで私を編み合わせたのではありませんか。 10:12 あなたは私に命と慈しみを授け/私を顧みて、私の霊を見守りました。 10:13 あなたはこれらのことを/御心の内に隠していましたが/私は、このことが/あなたの内にあると知っています。 10:14 もし、私が罪を犯したとするなら/あなたは私を見張って/私の過ちを赦してくださらなくて/かまいません。 10:15 もし、私が悪しき者であるなら/それは私には災いです。/しかし、私は正しくても/頭を上げることができません。/恥に満たされ、苦しみを見ています。 10:16 私が頭を持ち上げると/あなたは獅子のように私を追い詰め/私に対し、驚くべき業で応えられます。 10:17 あなたは私の前に新たな証人を呼び/私に向かって怒りを募らせ/私に向けて次々に苦役を課せられます。 10:18 どうしてあなたは私を胎から引き出したのですか。/私が息絶えて/誰からも見られなければよかったものを。 10:19 私は存在しなかった者のように/母の胎から墓へと運ばれていたでしょう。 10:20 私の日々は僅かではありませんか。/私から離れてください。/そうすれば、私は僅かでも安らぐでしょう。 10:21 私が闇と死の陰の地に行って/二度と帰れなくなる前に。 10:22 そこは死の陰の暗黒のように真っ暗な地/秩序がなく、暗黒が闇を照らすような地です。」
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ヨブ記11章1節~20節
11:1 ナアマ人ツォファルが答えた。 11:2 言葉を多くすれば、反論されずに済むだろうか。/口達者な者が正しいとされるのか。 11:3 あなたの空しい話は人々を沈黙させるだろうか。/あなたに嘲られて、恥をかかずに済むだろうか。 11:4 あなたは言った。/「私の教えは純粋で/あなたの目にも私は清廉だ」と。 11:5 ああ、神が語りかけ/あなたに対して唇を開いてくださるように。 11:6 神はあなたに隠された知恵を告げるだろう。/それは二倍も優れた考えになる。/知るがよい、神はあなたの過ちを忘れてくださる。 11:7 あなたは神を究め、見通すことができるか。/全能者を極みまで見通すことができるか。 11:8 天の高みについて、あなたは何ができるか。/陰府の深さについて、あなたは何を知りうるか。 11:9 それを測れば、地平よりも長く/海よりも広い。 11:10 もし神が通りすがりに人を捕らえ/裁きの場に呼び集めるなら/誰がそれを阻むことができようか。 11:11 神は偽る者を知っておられ/不義を見て、気付かないことはない。 11:12 愚かな者も悟りを得るだろう。/野ろばの子が人間として生まれることができるなら。 11:13 もし、あなたが心を定め/神に向かって両手を広げるとき 11:14 手に不義があれば、それを遠ざけよ。/あなたの天幕に不正を住まわせるな。 11:15 そうすれば、あなたは汚れのない顔を上げ/揺るぎなく立って、恐れるものはない。 11:16 こうしてあなたは労苦を忘れ/それを流れ去った水のように思う。 11:17 人生は真昼よりも光り輝き/たとえ暗くても、朝のようになる。 11:18 あなたは望みがあるので安らぎ/周りを見回して、安らかに眠る。 11:19 あなたが身を横たえても、脅かす者はなく/多くの者があなたの好意を願い求める。 11:20 だが、悪しき者たちの目はかすみ/彼らは逃げ場を失い/その望みは吐息のように消える。
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ヨブ記12章1節~6節
12:1 ヨブは答えた。 12:2 確かに、あなたがたは優れた民である。/しかし、あなたがたと一緒に知恵も死ぬだろう。 12:3 私にも、あなたがたと同様に悟りがある。/私はあなたがたに劣らない。/このことを知らない者がいるだろうか。 12:4 私は友人たちの笑いぐさ。/神を呼び、神が答えてくださったのに/完全で正しき人が笑いぐさとなっている。 12:5 安楽な思いの中には不運な者への侮蔑があり/人が足を滑らせるのを待っている。 12:6 略奪者の天幕は安全で/神を怒らせる者/神を支配しようとする者は安らかである。
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ヨブ記12章7節~25節
12:7 しかし、獣に尋ねてみよ。/それはあなたに教えるだろう。/空の鳥もあなたに告げるだろう。 12:8 あるいは、地に語りかけよ。/それはあなたに教えるだろう。/海の魚もあなたに語るだろう。 12:9 これらすべてを主の手が造られたのだと/知らない者があろうか。 12:10 すべての生き物の命/すべての肉なる者の息は御手の内にある。 12:11 耳は言葉を聞き分け/舌は食物を味わえるではないか。 12:12 老いた者には知恵があり/長寿の者には英知があるというが 12:13 知恵と力は神と共にあり/思慮と英知も神のものである。 12:14 神が打ち倒せば、建て直せない。/神が人を閉じ込めれば、誰も開けられない。 12:15 神が水を閉ざせば、旱魃となり/水を放てば、地は滅びる。 12:16 力と洞察は神と共にあり/惑う者も惑わす者も神のものである。 12:17 神は参議をはだしで歩かせ/裁判官を愚かにし 12:18 王の帯を解き/彼らの腰に布を巻き 12:19 祭司をはだしで歩かせ/地位ある者を引き下ろす。 12:20 神は信頼される者の言葉を取り去り/長老の判断を奪い 12:21 高貴な者に侮蔑を浴びせ/力ある者の腰帯を解く。 12:22 神は闇の中から深い底をあらわにし/死の陰を光へと運ぶ。 12:23 神は諸国民を大きくして、これを滅ぼし/諸国民を広げて、これを連れ去る。 12:24 神はその地の民の頭から悟りを取り去り/彼らを道なき不毛の地に迷い込ませる。 12:25 彼らは光なき闇の中で手探りする。/神は彼らを酔いどれのように迷わせる。
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ヨブ記13章1節~19節
13:1 見よ、私の目はすべてを見た。/私の耳は聞いて、それを悟った。 13:2 あなたがたが知っていることは私も知っている。/私はあなたがたに劣らない。 13:3 しかし、私は全能者に語りかけ/神に訴えたい。 13:4 あなたがたは偽りを上塗りする者。/あなたがたは皆、無用の医者だ。 13:5 どうか、黙っていてくれ。/それがあなたがたの知恵であろう。 13:6 私の弁論を聞き/私の唇の訴えを心して聞け。 13:7 あなたがたは神のために不正を語り/神のために欺きをも語るのか。 13:8 あなたがたは神に取り入って/神のために言い争うのか。 13:9 神があなたがたの内を探ってもかまわないのか。/あなたがたは人を欺くように、神をも欺くのか。 13:10 あなたがたがひそかに神に取り入ったとしても/神は必ずあなたがたを叱責するだろう。 13:11 神の威厳はあなたがたを/震え上がらせないであろうか。/その恐れがあなたがたに臨まないであろうか。 13:12 あなたがたの主張は灰の格言だ。/あなたがたの盾は粘土の盾だ。 13:13 私の前で黙っていてくれ。/そうすれば、私は語ろう。/何が私に降りかかってもよい。 13:14 なぜ、私は自分の肉を歯にかませ/魂を私の手の内に置くのか。 13:15 神が私を殺すと言うなら/私は何も望まず/ただ、私の道を神の前に訴えよう。 13:16 私にとって、そのことが救いだ。/神を敬わない者は/神の前に出ることができないからだ。 13:17 私の言葉をよく聞け。/私の述べることに耳を傾けよ。 13:18 私は裁きに備える。/私が正しいことを私は知っている。 13:19 私と言い争える者があろうか。/あるならば、今、私は黙して死んでもよい。
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ヨブ記13章20節~28節
13:20 ただ二つのことを私にしないでください。/そうすれば、私はあなたの御顔を避けて/隠れたりはしません。 13:21 あなたの手を私の上から遠ざけてください/あなたの恐怖で私をおびえさせないでください。 13:22 そして、呼びかけてください。私は答えます。/あるいは、私に話させ、あなたが答えてください。 13:23 私にはどれほど過ちと罪があるでしょうか。/私の背きと罪とを私に知らせてください。 13:24 どうして、あなたは御顔を隠し/私をあなたの敵と見なすのでしょうか。 13:25 あなたは吹き散らされた木の葉を震え上がらせ/乾いたもみ殻を追い回すのでしょうか。 13:26 あなたは私について苦い宣告を書き記し/若き日々の過ちを私に受け継がせます。 13:27 あなたは私の足に枷をはめ/私のすべての道を見張り/私の足跡に印を付けます。 13:28 このようにされた者は堆肥のように腐り果て/虫に食われた衣のようになるでしょう。
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ヨブ記14章1節~12節
14:1 女から生まれた人間は/その人生も短く、苦悩に満ちている。 14:2 咲いては枯れる花のように/逃げ去る影のように、とどまることがない。 14:3 あなたはこのような者にさえ目を見開き/あなたに対して裁きの場に私を引き出します。 14:4 汚れたものから清いものを出せるでしょうか。/誰一人できはしません。 14:5 もし、人の日々が定められ/その月の数もあなたのもとにあるならば/越えることのできない境界をあなたは設けます。 14:6 その人から目を離してください。/そうすれば、休息を得て/雇い人のように/その日を楽しむことができるでしょう。 14:7 木には望みがある。/たとえ切られても、また芽を出し/その若枝は絶えることがない。 14:8 たとえその根が地中で古び/幹が土の上で死んでも 14:9 水気に会えば芽を吹き/苗木のように枝を伸ばす。 14:10 しかし、人間は死ねば横たわる。/人は息絶えれば、どこにいるのか。 14:11 水は海から消え去り/川は干上がって涸れる。 14:12 人は伏して起き上がらず/天がなくなるまで目を覚まさず/その眠りから覚めることはない。
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ヨブ記14章13節~22節
14:13 どうか、私を陰府にかくまい/あなたの怒りが鎮まるまで私を隠し/私のために境界を定め/私を覚えていてください。 14:14 もし人が死ねば、また生きるでしょうか。/そうであれば、解き放たれる時が来るまで/すべての苦役の日々を忍んで私は待ちましょう。 14:15 あなたが呼べば、私は答えます。/あなたの手の業を尋ね求めてください。 14:16 その時、あなたは私の歩みを数えても/私の罪には目を留めないでしょう。 14:17 私の背きを袋の中に封じ込め/私の過ちを隠すでしょう。 14:18 しかし、山は崩れ落ち/岩もその場所から移され 14:19 水は石をすり減らし/大水は地の塵を洗い流します。/そのように、あなたは人の望みを滅ぼします。 14:20 あなたは永遠に人を圧倒して、立ち去らせ/その顔形を変えて、追い払います。 14:21 その人は子らが栄誉を得ても、それを知らず/落ちぶれても、悟れません。 14:22 ただ自分の肉の痛みを覚え/その魂は自らを嘆くほかはありません。
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ヨブ記15章1節~16節
15:1 テマン人エリファズは答えた。 15:2 知恵ある人は風にすぎない知識で答え/東風で自分の腹を満たすだろうか。 15:3 無益な言葉で論じ/役に立たない議論をするだろうか。 15:4 あなたは神への畏れを捨て/神の前で祈ることをやめている。 15:5 あなたの口があなたの過ちを教え/あなたは悪賢い者たちの舌を選び/使っているからだ。 15:6 あなたを悪しき者とするのは/私ではなく、あなたの口。/あなたの唇があなたに逆らって答えている。 15:7 あなたは最初の人間として生まれ/丘に先立って生み出されたのか。 15:8 あなたは神の会議にあずかり/知恵を自分のものにしたのか。 15:9 あなたの知っていることを私たちが知らず/あなたが悟っているものは/私たちの内にはないのだろうか。 15:10 私たちの中には白髪の者も老いた者もいて/あなたの父よりも年上だ。 15:11 神の慰めとあなたへの優しい言葉は/あなたにとってそれほど小さなものなのか。 15:12 なぜ、あなたは取り乱すのか。/なぜ、あなたはいらだっているのか。 15:13 あなたは神に向かっていらだち/このような言葉を口から吐いている。 15:14 人とは何者なのか。清くありえようか。/女から生まれた者が正しいというのか。 15:15 神はその聖なる者たちをも信頼せず/神の目には天も清くはない。 15:16 まして忌み嫌われる者、腐敗した者/不正を水のように飲む人間はなおさらだ。
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ヨブ記15章17節~35節
15:17 私はあなたに告げよう。聞け。/私が見たことを私は述べよう。 15:18 それは知恵ある人が示し/その先祖が隠さなかったものだ。 15:19 地は彼らだけに与えられ/彼らの中を他国の者が渡り歩くことはなかった。 15:20 悪しき者は一生の間、もだえ苦しむ。/冷酷な者には年の数が隠されている。 15:21 その両耳には恐ろしい音が聞こえ/平和な時にも略奪者が彼を襲う。 15:22 彼は暗闇から戻れるとは信じられず/剣に狙われ続ける。 15:23 彼は食物を求めてあちらこちらをさまよい/暗闇の日が身近に迫っていることを知る。 15:24 苦しみと悩みが彼を襲い/戦いに臨む王のように彼を威圧する。 15:25 それは、彼が神に手向かい/全能者に対して傲慢に振る舞い 15:26 分厚い盾をかざし/かたくなに神に向かって突進するからだ。 15:27 また、彼の顔は脂で覆われ/腰の回りは脂肪で太くなっており 15:28 滅ぼされた町、人の住まない家/瓦礫の山となる所に住む。 15:29 彼は富を得ず、財産を守らず/その得たものを地に広げることはない。 15:30 彼は暗闇から逃れることはできず/炎に若枝を枯らされ/彼の口の息によって逃れる。 15:31 人を惑わす空しいものに頼るな。/その報いは空しいからだ。 15:32 時が来る前にそれはしおれ/その枝は緑にはならない。 15:33 彼はぶどうの木のように熟さない実を振り落とし/オリーブの木のようにその花を落とす。 15:34 神を敬わない者の群れは実を結ばず/賄賂を好む者の天幕を火が焼き尽くす。 15:35 彼らは苦しみをはらんで不義を生み/その腹は欺きを育む。
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ヨブ記16章1節~8節
16:1 ヨブは答えた。 16:2 私はこのようなことを何度も聞いた。/あなたがたは皆、慰める振りをして苦しめる。 16:3 「空しい言葉に終わりがあろうか。/あなたは何に駆り立てられて/そのように答えるのか」などと言う。 16:4 私も、あなたがたのように語ってみたい。/もし、あなたがたが私の立場にあったなら/私はあなたがたに対して言葉を連ね/あなたがたに向かって頭を振るだろう。 16:5 私の口はあなたがたを励まし/私は唇を動かしてあなたの苦痛を和らげる。 16:6 たとえ私が語っても/私の苦痛は和らぎません。/語らず忍んでも、どれだけ苦しみは去るでしょうか。 16:7 今や、私は疲れ果て/あなたは私の仲間との友情を/ことごとく壊しました。 16:8 あなたは私をつかみ、証人とします。/痩せ細った私の姿が立って、私の前で証言する。
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ヨブ記16章9節~22節
16:9 神は怒って私を引き裂き、私を敵視し/私に向かって歯ぎしりする。/私の敵は私に鋭い目を向ける。 16:10 彼らは私に向かって口を開き/そしって私の頬を打ち/共に集まって私を攻める。 16:11 神は私をよこしまな者に引き渡し/悪しき者の手に投げ入れる。 16:12 私は平穏であったのに、彼は私を打ち砕き/私の首を捕まえて打ち叩き/私を立たせて標的とした。 16:13 彼の射手は私を包囲する。/彼は私のはらわたを切り裂いて容赦せず/私の胆汁を地に注ぎ出す。 16:14 神は私を破りに破って打ち破り/勇士のように私に向かって突進する。 16:15 私は粗布を肌に縫い付け/角を塵に埋め込む。 16:16 顔は泣いて赤くなり/まぶたには死の陰がある。 16:17 私の手には暴虐はなく/私の祈りは清いにもかかわらず。 16:18 大地よ、私の血を覆い隠すな。/私の叫びに休む場所を与えるな。 16:19 今も天に私の証人がいる。/私のために証言してくれる方が高い所にいる。 16:20 私の友は私を嘲るが/私の目は神に向かって涙を流す。 16:21 この方が神に向かって人のために/人の子とその友の間に立って/弁護してくれるように。 16:22 僅かな年月が過ぎ去れば/私は帰らぬ道を行くだろう。
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ヨブ記17章1節~10節
17:1 私の霊は破れ、私の日々は消え去る。/私にあるのは墓ばかり。 17:2 ただ嘲りが私を取り囲み/私の目は彼らの挑発の中で夜を過ごす。 17:3 どうか、私を保証する者を/あなたの傍らに置いてください。/ほかに誰が私の味方をしてくれるでしょうか。 17:4 彼らが悟ることのないように/あなたが彼らの心を閉ざしたからです。/ですから、あなたが彼らを/高めるはずはありません。 17:5 分け前を得るために友の告げ口をする者/その子らの目は衰える。 17:6 彼は私を民の笑いぐさとし/私は顔に唾を吐かれる者になった。 17:7 私の目は怒りのゆえに衰え/手足はどれも皆、影のようだ。 17:8 正しい人々はこれに驚き/罪のない人は神を敬わない者に憤る。 17:9 正しき人はその道を捉え/手の清い人は強さを増す。 17:10 だが、あなたがたは皆、戻って来るがよい。/私はあなたがたの中に/知恵ある人を見いだせない。
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ヨブ記17章11節~16節
17:11 私の日々は過ぎ去り/私の企ても、心の願いも引き裂かれた。 17:12 彼らは夜を昼に変え/光を闇より近くする。 17:13 もし、私が陰府をわが家として望み/闇に寝床を広げ 17:14 墓穴に向かって、「あなたはわが父」と呼び/蛆に向かって、「わが母、わが姉妹」と言うならば 17:15 私の望みは一体どこにあるのか。/誰が私の望みを見つけるだろうか。 17:16 それは陰府に下り/私たちは皆、共に塵の上に横たわる。
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ヨブ記18章1節~21節
18:1 シュア人ビルダドは答えた。 18:2 いつまで、あなたがたは/言葉の罠を仕掛け続けるのか。/まず悟りなさい。それから私たちは語ろう。 18:3 どうして、私たちは獣のように見なされるのか。/あなたがたの目に汚れたものとされるのか。 18:4 怒りで自分自身を引き裂く者よ/あなたのせいで地が見捨てられ/岩がその場所から移されるだろうか。 18:5 悪しき者の光は消え/その炎も輝かない。 18:6 その天幕の内では、光は闇となり/彼を照らす灯も消える。 18:7 彼の力強い歩みは小さくされ/彼のたくらみが彼自身を打ち倒す。 18:8 彼は自分の足で網にかかり/仕掛け網の上を歩く。 18:9 罠はかかとをつかみ/網の罠は彼を締めつける。 18:10 彼を捕らえる綱が地面に隠され/道には縄が仕掛けられている。 18:11 恐怖が彼を取り囲み/その足を追いかける。 18:12 彼の力は衰え/災いが傍らにやって来る。 18:13 それは彼の皮膚のあらゆるところを食らい/死が体の隅々まで食い尽くす。 18:14 彼は頼みとする天幕から引き抜かれ/恐怖の王のもとへ連れて行かれる。 18:15 彼の天幕には身内でない者が住み/その住まいには硫黄が振りまかれる。 18:16 土の下でその根は枯れ/土の上では枝がしおれる。 18:17 彼の記憶は地から消えうせ/その名は巷からなくなる。 18:18 彼は光から闇に追いやられ/この世から追い払われる。 18:19 彼にはその民の中に子孫もなく、跡継ぎもなく/その住みかに生き残る者もいない。 18:20 西の人々は彼の日々に戦慄し/東の人々は恐怖に捕らわれる。 18:21 確かに、これが不法をなす者の住まい/これが神を知らぬ者の居所である。
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ヨブ記19章1節~22節
19:1 ヨブは答えた。 19:2 いつまで、あなたがたは私の魂を苦しめ/言葉で私を打ち砕くのか。 19:3 あなたがたはこれまで十度も私を辱め/私を虐げて恥ずかしいとも思わない。 19:4 たとえ、本当に私が誤りを犯していたとしても/その過ちは私だけにとどまる。 19:5 もし、本当にあなたがたが私に対して/尊大に振る舞い/私の恥をあげつらうなら 19:6 さあ、知るがよい。/神が私を不当に扱い/罠で囲っていることを。 19:7 私が「暴虐だ」と叫んでも答えはなく/助けを呼び求めても公正な裁きはない。 19:8 神は私の道を塞いで、通らせず/私の行く手に闇を置き 19:9 私の栄光を剥ぎ取り/頭から冠を奪い去る。 19:10 神は四方から私を打ち倒して私を去らせ/私の望みを木のように根こそぎにし 19:11 私に向かって怒りを燃やし/私を自分の敵のように見なす。 19:12 その軍勢は結集し/私に向かって道を築き/私の天幕の周りに陣を敷く。 19:13 神は私から兄弟を遠ざけ/知人たちもまた私から離れて行った。 19:14 私の親族も身を引き/友人たちも私を忘れた。 19:15 私の家に身を寄せる者たち/私の仕え女たちも私を見知らぬ者と見なし/彼らの目に私はよそ者となった。 19:16 私の僕は、呼びかけても答えず/私は自分の口で彼に憐れみを乞う。 19:17 私の息はわが妻に嫌がられ/わが母の子らにも私は嫌われる。 19:18 幼い子どもさえ私を拒み/私が立ち上がると、私に口答えする。 19:19 親しい仲間たちは皆、私を忌み嫌い/愛していた者たちも私に背を向ける。 19:20 私の骨は皮膚と肉に張り付き/皮膚と歯だけでしのいでいる。 19:21 あなたがた、友よ/私を憐れに思ってくれ、憐れに思ってくれ/神の手が私を打ったのだから。 19:22 なぜあなたがたは神のように私を追い詰めるのか。/私の肉で飽き足らないのか。
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ヨブ記19章23節~29節
19:23 どうか私の言葉が書き留められるように。/どうか碑文に刻まれるように。 19:24 鉄の筆と鉛によって/永遠に岩に彫られるように。 19:25 私は知っている。/私を贖う方は生きておられ/後の日に塵の上に立たれる。 19:26 私の皮膚がこのように剥ぎ取られた後/私は肉を離れ、神を仰ぎ見る。 19:27 この私が仰ぎ見る。/ほかならぬ私のこの目で見る。/私のはらわたは私の内で焦がれる。 19:28 「どのように彼を追い詰めようか」と/あなたがたは言い/事の起こりを私に見いだす。 19:29 あなたがたは剣を恐れよ。/剣の罰は神の憤り。/それによって、あなたがたは裁きのあることを/知るであろう。
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ヨブ記20章1節~29節
20:1 ナアマ人ツォファルは答えた。 20:2 心がいらだち、答えよと私に迫る。/私はせきたてられているのだ。 20:3 諭しが私を辱めるのを私は聞く。/しかし、霊は私の分別によって私に答える。 20:4 あなたも昔からのことを知っているのではないか/人が地上に置かれて以来のことを。 20:5 悪しき者の喜びは短く/神を敬わない者の楽しみは/つかの間にすぎないのだ。 20:6 たとえ、彼の高慢が天に上り/その頭が雲に達しても 20:7 彼は自分の汚物のように永遠に消えうせ/彼を見たことのある者は言うだろう/「彼はどこにいるのか」と。 20:8 彼は夢のように飛び去って/見いだされることはなく/夜の幻のように消え去る。 20:9 彼を見た目は再び彼を見ることはなく/彼のいた所はもはや彼を認めない。 20:10 その子は弱い人々に施しを求め/その手は富を引き渡す。 20:11 その骨は若さに溢れていたが/彼と共に塵に伏すだろう。 20:12 たとえ、悪が彼の口に甘く/彼が舌の陰にそれを隠しても 20:13 その甘さを惜しみ/捨てずに口の中に残すとしても 20:14 彼の食べた物は腹の中で変わり/体内でコブラの毒となる。 20:15 彼は富を呑み込んでも吐き出す。/神がそれを彼の腹から追い出す。 20:16 彼はコブラの毒を吸い/毒蛇の舌が彼を殺す。 20:17 彼は流れを見ることがない/蜜と凝乳の川を。 20:18 彼は労苦して得たものを取り戻しても呑み込めず/商いで得た富を喜ぶことができない。 20:19 彼は弱い人々を虐げて見捨て/家を奪い取っても、建てることはしなかったからだ。 20:20 その腹は平穏を知らず/欲望から逃れられない。 20:21 彼が食べた後には、何も残らない。/このように、彼の繁栄は続かない。 20:22 豊かさが満ちた時に、彼は苦境に陥り/労苦の手がことごとく彼に臨む。 20:23 彼が腹を満たそうとすると/神は燃える怒りを送り/彼の上に食物として注ぐ。 20:24 彼が鉄の武器から逃れても/青銅の弓が彼を射抜く。 20:25 彼が引き抜こうとすると、矢は背中から出て来る。/きらめく矢尻は胆嚢から。/彼は恐怖に震え上がる。 20:26 あらゆる闇が彼の財産として蓄えられ/人の手によらない火が彼を焼き尽くし/天幕に残るものを滅ぼす。 20:27 天は彼の過ちをあらわにし/地は彼に向かって立ち上がる。 20:28 彼の家の実りは消えうせ/神の怒りの日に滅び去る。 20:29 これは、悪しき者が神から受ける分/神から告げられた受け継ぐべきものである。
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