月報巻頭言 Vol22「子らが神に信頼を置くため⑧」

月報巻頭言 Vol22「子らが神に信頼を置くため⑧」

西谷教会では月に一度「月報」を発行しています。 2年間続いたテーマ「主にある喜びと感謝に満たされて語り継ぐ」 第22回目の副題は「子らが神に信頼を置くため⑧」です。

昨年、日本キリスト改革派教会の全体大会で、ウェストミンスター信仰規準の教会としての公認訳作成が認められました。そしてまず、その小教理問答が承認されました。
そして先日、西谷と伊丹、両教会にその冊子が届きました。
家庭での信仰教育のために作られた本ですから
テーマに沿ってぜひお手元において頂きたい書物の一つです。
そして読むご自身がワクワクして開いて頂くためにも、少し書いておきたいと思います。

「ウェストミンスター小教理問答」(以下、小教理)は、私たちが神を知り、私たち自身を知る上で必要な、聖書に記された教理を簡潔に教えるために作られた小冊子です。
私たち西方教会は昔から使徒信条、ニカイア信条、アタナシウス信条、カルケドン信条の4つを基本信条として共有してきました。宗教改革時代に入り、教会は体系的な信条、つまり聖書が何を教え、私たちはその教えをどう信じているのかということをまとめたものの作成へと導かれました。
よく知られているハイデルベルク信仰問答もそのうちの一つです。
そうやって生み出された30数個のうち、現時点でもっとも体系的によく出来ているのがウェストミンスター信仰規準(信仰告白・大・小教理問答)なのです。

そしてその小教理問答の最大の特徴がその簡潔さです。
一つひとつの文章は短く工夫され、答えが問いから独立して一つの文章として成立しています。
そして107個の問と答で出来ています。
そんなに多く?とも思う一方で、
107つの簡潔な文章を学ぶことで、神と私たちのことを知ることが出来ると思うと、
ちょっとワクワクしてこないでしょうか。
よく比較をされる問答書に先ほど触れたハイデルベルク信仰問答があります。
これも優れた問答書です。
信仰者の中ではハイデルベルグのほうが好き!という方もおられるのは問1の文章がステキ(主観的な表現ですみません)だ、ということもあるでしょう。
ただ、全体的に文章は長く、問いは答えから独立していません。
それは教会で聖書を教えよう、教えたい!という人向けだったからです。
そして簡潔であるということに加え、
小教理問答は聖書の教えにある有益性、
つまり実生活で役に立つんだということを分かりやすく教えてくれているところにあります。
これはつまり私たちが聖書の言葉を聞いて、いきいきと生きることができるという点で優れているということです。
造られたその背景については巻末の「解説」のところに書かれています。
ぜひ手に取って読んでみてください。

さてさて。
なぜ簡潔に書かれたのか。
それは書いてあることをおぼえてほしかったからです。
そして聖書って実生活で役に立つなぁということを知ってほしかったからです。
そのことは「赤毛のアン」を読むとわかります。
残念ながら有名な村岡訳にはないのですが、
7章の「アンのお祈り」にはこんなシーンがあります。
アンを養子として迎えようとしているマリラから、
神が誰かと問われて、
アンが小教理問答の問4からスラスラと答える、という場面です。
赤毛のアンも小教理問答を教えられていたのですね。

そのようにスラスラと答えつつもアンはお祈りの言葉を知らなかった。
夜寝る前に祈るべきだということを知らなかった、と小説には書かれていました。
それは孤児院で育ったアンは何人もの双子を寝かしつけなければならなかったから。
「そんな人に神さまは祈ることを無理強いなさらないわ」というアンは言うのですね。
これを聞いたマリラは「これはちゃんと教理を教えないといけない」と決意して、
色々と資料を準備する場面が描かれていました。

牧師や教会役員でなくとも家庭で学び、神とはどんなお方かを知ることのできる書物。
アンの時代から教えるために色々と準備できる資料がある書物。
そして神の御前で今も私たちがいきいきと生きるために作られた小さな書物。
それがウェストミンスター小教理問答です。
自らが愛なる神を改めて知ると共に、
はたしてマリラはどんな工夫をして、
あのアン・シャーリーに問答を教えたのか。
それこそが「子らが神に信頼を置くため」の工夫であったと言えるでしょう。
この時期に、コタツでそんなことを考えながら小教理問答の本を開くと、
そんなことを思って、私はやはりワクワクしてしまうのです。

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