2026年06月21日「大きな苦難からの救い」
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大きな苦難からの救い
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- 木村恭子 牧師
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マルコによる福音書 13章14節~23節
聖書の言葉
マルコによる福音書13章14-23節
13:14 「憎むべき破壊者が立ってはならない所に立つのを見たら――読者は悟れ――、そのとき、ユダヤにいる人々は山に逃げなさい。
13:15 屋上にいる者は下に降りてはならない。家にある物を何か取り出そうとして中に入ってはならない。
13:16 畑にいる者は、上着を取りに帰ってはならない。
13:17 それらの日には、身重の女と乳飲み子を持つ女は不幸だ。
13:18 このことが冬に起こらないように、祈りなさい。
13:19 それらの日には、神が天地を造られた創造の初めから今までなく、今後も決してないほどの苦難が来るからである。
13:20 主がその期間を縮めてくださらなければ、だれ一人救われない。しかし、主は御自分のものとして選んだ人たちのために、その期間を縮めてくださったのである。
13:21 そのとき、『見よ、ここにメシアがいる』『見よ、あそこだ』と言う者がいても、信じてはならない。
13:22 偽メシアや偽預言者が現れて、しるしや不思議な業を行い、できれば、選ばれた人たちを惑わそうとするからである。
13:23 だから、あなたがたは気をつけていなさい。一切の事を前もって言っておく。」日本聖書協会『聖書 新共同訳』
マルコによる福音書 13章14節~23節
メッセージ
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<説教要約> マルコ13:14-23 「大きな苦難からの救い」
先週は、終末の徴についての話しでした。
この世界の終わりは必ず来るが、その前にいくつかの徴がある。偽預言者や偽メシアの出現、戦争、地震、迫害。そして、ここでのイエス様の話しの結論は「最後まで耐え忍ぶ者は救われる。」でした。
今日も、終末に向かうイエス様の話の続きです。
14節「憎むべき破壊者が立ってはならない所に立つのを見たら――読者は悟れ――、そのとき、ユダヤにいる人々は山に逃げなさい。」
突然、「憎むべき破壊者が立ってはならない所に立つのを見たら」と言われても、私たちには何のことかさっぱりわかりません。この並行箇所マタイ福音書24章15節には「預言者ダニエルの言った憎むべき破壊者が、聖なる場所に立つのを見たら・・・」と記されています。「憎むべき破壊者」とは、旧約聖書のダニエル書に記されている話。
ダニエルに与えられた幻の中で「憎むべきもの」がエルサレム神殿を荒らすと記されているのです。
ダニエル 9:27 彼は一週の間、多くの者と同盟を固め/半週でいけにえと献げ物を廃止する。
憎むべきものの翼の上に荒廃をもたらすものが座す。そしてついに、定められた破滅が荒廃の上に注がれる。」
ダニエル 11:31 彼は軍隊を派遣して、砦すなわち聖所を汚し、日ごとの供え物を廃止し、憎むべき荒廃をもたらすものを立てる。
そして、この幻は紀元前2世紀に現実となったのです。
当時ユダヤを実行支配していたシリアのセレウコス朝の王:アンティオコス4世がユダヤを弾圧する政策をとり、ユダヤ教の律法(律法遵守、安息日など)を禁止し、異教の儀式への参加を強制。エルサレム神殿に、ギリシャの神ゼウスの像と祭壇を設置し、神殿で、ユダヤ教では不浄とされている豚を犠牲としてささげたのです。ダニエル書の幻は、この出来事のことを預言したものと考えられています。
そして、その時の預言の言葉を用いて、イエス様は、それと同じようなことが起こる、と言っておられるのです。さらに、そのことが起こったなら「ユダヤにいる人々は山に逃げなさい」と警告しているのです。
イエス様の警告は、紀元70年ローマ軍による神殿破壊によって現実となりました。ローマ軍がユダヤに攻め上ったとき、安全を求めて多くの人々が都エルサレム、そして神殿へと押し寄せましたが、敵に包囲され、飢餓と剣に徐々に追い詰められ多くの人が命を落としました。
しかし、「ユダヤにいる人々は山に逃げなさい」という警告に従った人々は、エルサレムから逃げ、死海の北のペレヤへ移住して難を免れたそうです。このことは、後に教会史家エウセビオスという人が記しています。
このように、ローマ軍がユダヤに攻め上った事件は、歴史書に記されるほどの大惨事でした。しかし、19節以下には、イエス様のさらなる言葉が続いています。エルサレム神殿の崩壊以上の出来事、終末の苦難の日の預言です。
終末のときには、紀元70年の事件を越えて、さらに大きな患難が起こると。
19節「それらの日には、神が天地を造られた創造の初めから今までなく、今後も決してないほどの苦難が来るからである。」
苦難のとき、救い主再臨の期待が一挙に膨れ上がります。その期待を利用して「偽メシアや偽預言者が現れて、しるしや不思議な業を行う」ということも起こります。
彼らの目的は、「できれば、選ばれた人たちを惑わそうとすること」であり、これはサタンの手先の仕業です。
こういうことがおこるから、
23節「 だから、あなたがたは気をつけていなさい。一切の事を前もって言っておく。」が、ここでのイエス様のメッセージです。
苦難を辛抱強く最後まで耐え忍ぶ者のもとに、患難を越えてキリストの大勝利がやって来るのです。
患難を越えてやがて訪れるキリストの大勝利とは、13章24-27節に記されているキリストの再臨、そして神の国の完成です。
13:24 「それらの日には、このような苦難の後、/太陽は暗くなり、/月は光を放たず、
13:25 星は空から落ち、/天体は揺り動かされる。
13:26 そのとき、人の子が大いなる力と栄光を帯びて雲に乗って来るのを、人々は見る。
このとき、人の子は、散らされた神の民、すでに墓の中で眠っている主の民も含めた「選ばれた人々」を呼び集め、神の国へと招き入れてくださるのです。
13:27 そのとき、人の子は天使たちを遣わし、地の果てから天の果てまで、彼によって選ばれた人たちを四方から呼び集める。」
こうしてキリストの再臨と共に神の国が完成するのです。
確かに今の時代、終末の徴があちこちで見られます。
中東や、ウクライナ、ロシアで、武力による争いが続いており、アフリカで大規模な飢餓があり、
地震や天変地異が各地で起こっています。
さらには、核兵器による世界戦争の危険さえあって、終末が近いと感じることがあります。
しかし焦りは禁物です。
私たちはイエス・キリストを主と信じている神の選びの民です。
ですから、地に足をつけて、神を見上げ、落ち着いて日々を生き抜くこと。共に集って神を見上げ、礼拝すること。
福音宣教に励み、隣人を助け、神に従って神の正義を生きること。
そのようにして神の恵みに留まり続けること。
それが唯一、祝福された神の国への歩みであることを心に刻みましょう。