問61.第四戒では、何が禁じられていますか。

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Q.61

問い
第四戒では、何が禁じられていますか。
答え
第四戒が禁じている事は、求められている義務を怠るか不注意に果たすこと、この日を、怠惰により・それ自体罪ある事を犯すことにより・または私たちの世俗の職や娯楽を必要もなく思い語り行うことによって、汚すことです。

解説

 問61と問62は、まとめて解説します。

 第四戒は「安息日を覚えて、これを聖とせよ」です。小教理の理解によれば、キリスト者にとっての安息日はイエス・キリストが復活された週の第一日となりました。問59で告白したように、小教理は、主の日をキリスト教安息日であると理解しているのです。

 これについては、私はいささか疑問に思っています。私は「主の日は安息日に準じた日である」と理解しています。

 しかし、小教理は主の日をキリスト教安息日と理解しますので、問60の「安息日」は週の第一日の主の日であり、問61の「この日」もキリスト教安息日である主の日のことを指しています。それゆえ、証拠聖句を見ても分かるように、旧約の安息日の規定をそのまま根拠にして告白しています。

 しかし、私は、主の日をキリスト教安息日と理解することは無理があると思います。なぜなら、主の日は休みの日ではなかったからです。初代教会は仕事を始める前の朝に、あるいは仕事が終わった後の夜に礼拝をささげていたのです。

 「この日を怠惰により」の証拠聖句として、使徒言行録20章7節、9節があげられています。そこにはこう記されています。「週の初めの日、わたしたちがパンを裂くために集まっていると、パウロは翌日出発する予定で人々に話をしたが、その話は夜中まで続いた」。「エウティコという青年が、窓に腰を掛けていたが、パウロの話が長々と続いたので、ひどく眠気を催し、眠りこけて三階から下に落ちてしまった。起こしてみると、もう死んでいた」。この青年は、怠惰であったから眠りこけてしまったのでしょうか。そうではありません。この青年は、一日の仕事を終えてから、集会に参加し、疲れのために眠りこけてしまったのです。よって、この証拠聖句は不適切ではないかと思います。

 もちろん、私たちは主の日を安息日に準じた日として、主イエス・キリストの日として聖別することが求められています。すなわち、主イエス・キリストの復活を記念し、礼拝をささげるために、自分の仕事を休むことが求められているのです。しかし、その根底には、主イエス・キリストによって、罪の奴隷状態から解放されたことへの感謝があることを、私たちは忘れないようにしたいと思います。

安息日に歩き回ることをやめ/わたしの聖なる日にしたい事をするのをやめ/安息日を喜びの日と呼び/主の聖日を尊ぶべき日と呼び/これを尊び、旅をするのをやめ/したいことをし続けず、取り引きを慎むなら/そのとき、あなたは主を喜びとする。イザヤ書 58章13節~14節
村田寿和 牧師