解説 問5 ひとりより多くの神が存在しますか。 答 ただひとりの神だけがおられます。それは、生けるまことの神です(1)。 Q.5. Are there more Gods than one? A. There is but One only, the living and true God. (1)申6:4 聞け、イスラエルよ。私たちの神、主は唯一の主である。 エレ10:10 主は真実の神、命の神、永遠の王。/その怒りに地は震え/その憤りに諸国民は耐えられない。 【解説】 ①小教理は、問4で、「神は、その存在、知恵、力、聖、義、いつくしみ、まことにおいて、無限、永遠、不変の霊です」と告白しました。続く問5では、「ひとりより多くの神が存在しますか」と問うています。答えはこうです。「ただひとりの神だけがおられます。それは、生けるまことの神です」。 ②旧約聖書の舞台である古代オリエントの世界では、多くの神々がいると信じられていました。例えば、イスラエルの人々が寄留していたエジプトは、多くの神々が崇められている多神教の世界でした。同じことが、現代の日本においても言えるかも知れません。八百万(やおよろず)の神々と言われるように、日本でも多くの神々がいると信じられているからです。 ③しかし、小教理は、神は「ただひとりしかおられません」と告白しています。証拠聖句である申命記6章4節には次のように記されています。「聞け、イスラエルよ。私たちの神、主(しゅ)は唯一の主(しゅ)である」。「主」とは、神様がモーセにお示しになったお名前です。出エジプト記の3章で、神様はモーセに、「私はいる、という者である」と名乗られました。神様は、モーセと共にいる者、御自分の民イスラエルと共にいる者なのです。ちなみに、「主」と訳されるヘブライ語の4文字(英語で表記するとYHWH)は「ヤハウェ」と発音されたと考えられています。 ④小教理は、続けて、「生けるまことの神です」と告白しています。証拠聖句であるエレミヤ書10章10節には次のように記されています。「主は真実の神、命の神、永遠の王」。天地万物を造られた神、イスラエルの人々をエジプトの奴隷状態から導き出した神だけが、生けるまことの神であるのです。では、神々と呼ばれるものは、何なのでしょうか?それは、死せる偽りの神々(偶像)であるのです。 【参考】 ①ウェストミンスター大教理問答 問8 ひとりより多くの神が存在しますか。 答 ただひとりの神だけがおられます。それは、生けるまことの神です(1)。 (1)申6:4、Ⅰコリ8:4、6、エレ10:10 ②拝一神教的な表現 拝一神教とは、神々の存在を認めたうえで、主だけを礼拝する教えのこと。 「もし、主に仕えることがあなたがたの気に入らないのなら、ユーフラテス川の向こうにいた先祖が仕えた神々でも、今あなたがたが住んでいる地のアモリ人の神々でも、あなたがたが仕えようと思うものを今日、選ぶがよい。しかし、私と私の家は主に仕える。」(ヨシュア記24:15) ③一神教的な表現 一神教とは、神々の存在を認めず、唯一の神である主を礼拝する教えのこと。 「イスラエルの王なる主/イスラエルを贖う方、万軍の主はこう言われる。私は初めであり、終わりである。私のほかに神はいない。」(イザヤ書44:6) 聞け、イスラエルよ。私たちの神、主は唯一の主である。申命記 6章4節 2025年07月16日 村田寿和 牧師
問5 ひとりより多くの神が存在しますか。
答 ただひとりの神だけがおられます。それは、生けるまことの神です(1)。
Q.5. Are there more Gods than one?
A. There is but One only, the living and true God.
(1)申6:4 聞け、イスラエルよ。私たちの神、主は唯一の主である。
エレ10:10 主は真実の神、命の神、永遠の王。/その怒りに地は震え/その憤りに諸国民は耐えられない。
【解説】
①小教理は、問4で、「神は、その存在、知恵、力、聖、義、いつくしみ、まことにおいて、無限、永遠、不変の霊です」と告白しました。続く問5では、「ひとりより多くの神が存在しますか」と問うています。答えはこうです。「ただひとりの神だけがおられます。それは、生けるまことの神です」。
②旧約聖書の舞台である古代オリエントの世界では、多くの神々がいると信じられていました。例えば、イスラエルの人々が寄留していたエジプトは、多くの神々が崇められている多神教の世界でした。同じことが、現代の日本においても言えるかも知れません。八百万(やおよろず)の神々と言われるように、日本でも多くの神々がいると信じられているからです。
③しかし、小教理は、神は「ただひとりしかおられません」と告白しています。証拠聖句である申命記6章4節には次のように記されています。「聞け、イスラエルよ。私たちの神、主(しゅ)は唯一の主(しゅ)である」。「主」とは、神様がモーセにお示しになったお名前です。出エジプト記の3章で、神様はモーセに、「私はいる、という者である」と名乗られました。神様は、モーセと共にいる者、御自分の民イスラエルと共にいる者なのです。ちなみに、「主」と訳されるヘブライ語の4文字(英語で表記するとYHWH)は「ヤハウェ」と発音されたと考えられています。
④小教理は、続けて、「生けるまことの神です」と告白しています。証拠聖句であるエレミヤ書10章10節には次のように記されています。「主は真実の神、命の神、永遠の王」。天地万物を造られた神、イスラエルの人々をエジプトの奴隷状態から導き出した神だけが、生けるまことの神であるのです。では、神々と呼ばれるものは、何なのでしょうか?それは、死せる偽りの神々(偶像)であるのです。
【参考】
①ウェストミンスター大教理問答
問8 ひとりより多くの神が存在しますか。
答 ただひとりの神だけがおられます。それは、生けるまことの神です(1)。
(1)申6:4、Ⅰコリ8:4、6、エレ10:10
②拝一神教的な表現
拝一神教とは、神々の存在を認めたうえで、主だけを礼拝する教えのこと。
「もし、主に仕えることがあなたがたの気に入らないのなら、ユーフラテス川の向こうにいた先祖が仕えた神々でも、今あなたがたが住んでいる地のアモリ人の神々でも、あなたがたが仕えようと思うものを今日、選ぶがよい。しかし、私と私の家は主に仕える。」(ヨシュア記24:15)
③一神教的な表現
一神教とは、神々の存在を認めず、唯一の神である主を礼拝する教えのこと。
「イスラエルの王なる主/イスラエルを贖う方、万軍の主はこう言われる。私は初めであり、終わりである。私のほかに神はいない。」(イザヤ書44:6)