問40.神は、人の服従の基準として、何を最初に…

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Q.40

問い
神は、人の服従の基準として、何を最初に啓示されましたか。
答え
神が人の服従のために最初に啓示された基準は、道徳律法でした。

解説

ウェストミンスター小教理問答 問40、41の学び

聖書 ローマの信徒への手紙2章1~16節(新約269ページ)

問40 神は、服従の規範として、最初に何を人間に啓示されましたか。

答 神が服従のため最初に人間に啓示された規範は、道徳律法でした(1)。

問41 道徳律法は、どこに要約して含まれていますか。

答 道徳律法は、十戒の中に要約して含まれています(2)。

Q.40. What did God at first revealed to man for the rule of his obedience?

A. The rule which God at first revealed to man for his obedience, was the moral law.

Q.41. Where is the moral law summarily comprehended?

A. The moral law is summarily comprehended in the ten commandments.

(1)ローマ2:14、15たとえ律法を持たない異邦人も、律法の命じるところを自然に行えば、律法を持たなくとも、自分自身が律法なのです。こういう人々は、律法の命じる行いがその心に記されていることを示しています。彼らの良心がこれを証ししています。また、互いに告発したり弁護したりする彼らの議論も、証ししています。

ローマ10:5モーセは、律法による義について、「律法の掟を行う者は、その掟によって生きる」と書いています。

(2)申命10:4あの集会の日に山で火の中から主があなたがたに語られた十戒と同じものを、主は板に記して、私に与えられた。

【解説】

①問40と問41は、まとめて解説します。小教理は、問39で「神が人間に求めておられる義務は、啓示された神の御意志に服従することです」と告白しました。続く問40では「神が服従のため最初に人間に啓示された規範は、道徳律法でした」と告白しています。

②道徳律法について、大教理の問93は次のように告白しています。「道徳律法とは、全人類に対する神の御意志の明示です。それは、すべての人に、霊魂と体から成るその人全体の外面と内面において、また、彼が神と人間に対して負っている聖さと義のすべての義務を果たすことにおいて、個人的で、完全で、永続的な従順と服従を命じ、また義務づけられるものです。さらにそれは、これを果たした時には命を与えることを約束し、これを破った時には死をもって報いると威嚇しています」。このように、道徳律法は、神様の聖と義に基づいて、私たちが神と人とに善を行うことを命じ、義務づけるものであるのです。

③ここでの「啓示」は、すべての人の心の板に刻みつけられている自然啓示(一般啓示)を指しています。証拠聖句であるローマの信徒への手紙2章14節と15節にこう記されています。「たとえ律法を持たない異邦人も、律法の命じるところを自然に行えば、律法を持たなくとも、自分自身が律法なのです。こういう人々は、律法の命じる行いがその心に記されていることを示しています。彼らの良心がこれを証ししています。また、互いに告発したり弁護したりする彼らの議論も、証ししています」。

④律法を持たない異邦人であっても、その心には律法の命じる行いが記されています。それゆえ、異邦人の社会であっても、親を軽んじることや、人を殺すことは悪とされるのです。すべての人の心に律法の命じる行いが記されている。このことは、すべての人が、神のかたちに似せて造られたことに由来します。神様はすべての人を、知識と義と聖において御自身のかたちにしたがって創造されました(問10参照)。それゆえ、すべての人の心には、神様の聖と義に基づいて善を行うことを命じ、義務づける道徳律法が記されているのです。

⑤では、どうして、神様は、道徳律法を十戒の中に要約的に示さたのでしょうか。それは、はじめの人アダムにあって、すべての人が良き創造の状態から堕落したからです。アダムの堕落によって、その子孫であるすべての人の神のかたちは歪められ、道徳律法は不明瞭なものとなりました。それゆえ、神様は、イスラエルの民に、道徳律法の要約である十戒を与えられたのです。

【参考】

①ウェストミンスター大教理問答

問92 神は、服従の規範として、最初に何を人間に啓示されましたか。

答 無罪の状態にあるアダムと、アダムにおいて全人類に対して啓示された服従の規範は、善悪の知識の木の果実を食べてはならないという特別な命令のほかには、道徳律法でした(1)。

  (1)創1:26、27、ロマ2:14、15、ロマ10:15、創2:7

問93 道徳律法とは何ですか。

答 道徳律法とは、全人類に対する神の御意志の明示です。それは、すべての人に、霊魂と体から成るその人全体の外面と内面において(1)、また、彼が神と人間に対して負っている聖さと義のすべての義務を果たすことにおいて(2)、個人的で、完全で、永続的な従順と服従を命じ、また義務づけられるものです。さらにそれは、これを果たした時には命を与えることを約束し、これを破った時には死をもって報いると威嚇しています(3)。

  (1)申5:1−3、32、33、ルカ10:26、27、ガラ3:10、Ⅰテサ5:23、(2)ルカ1:75、使24:16、(3)ロマ10:5、ガラ3:10、12

問98 道徳律法は、どこに要約して含まれていますか。

答 道徳律法は、十戒の中に要約して含まれています。十戒は、シナイ山で神の声によって伝えられ、神によって二枚の石の板に書き記され(1)、出エジプト記二〇章に記録されています。初めの四つの戒めは、神に対するわたしたちの義務を、残りの六つの戒めは、人間に対するわたしたちの義務を含んでいます(2)。

  (1)申命10:4、出34:1−4、(2)マタ22:37−40

②ウェストミンスター信仰告白 第19章「神の律法について」

[1]神はアダムに、行いの契約として、律法をお与えになり、それによってアダムとそのすべての子孫に、個人的な、完全な、的確な、そして永続的な服従を義務づけ、それを果たした時には命を与えることを約束し、それを破った時には死をもって報いると威嚇し、また、それを守る力と能力をアダムに授けられた(1)。

 (1)創世1:26、27、さらに創世2:17も参照、ローマ2:14、15、ローマ10:5、ローマ5:12、19、ガラテヤ3:10、12、コヘレト7:29、ヨブ28:28

[2]この律法は、アダムの堕落後も、義の完全な規範であり続けた。そしてそのようなものとして、神によってシナイ山で、十の戒めの形で、二枚の板に書かれて、与えられた(1)。その四つの最初の戒めは神に対するわれわれの義務を内容としており、残りの六つは人間に対するわれわれの義務を内容としている(2)。

 (1)ヤコブ1:25、ヤコブ2:8、10~12、ローマ13:8、9、申命5:32、申命10:4、出エジプト34:1、(2)マタイ22:37~40

たとえ律法を持たない異邦人も、律法の命じるところを自然に行えば、律法を持たなくとも、自分自身が律法なのです。こういう人々は、律法の命じる行いがその心に記されていることを示しています。彼らの良心がこれを証ししています。また、互いに告発したり弁護したりする彼らの議論も、証ししています。ローマの信徒への手紙 2章14節~15節
村田寿和 牧師