問22.キリストは、神の御子でありつつ、どのよ…

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Q.22

問い
キリストは、神の御子でありつつ、どのようにして人になられたのですか。
答え
神の御子キリストが人になられたのは、聖霊の御力によって処女マリヤの胎に宿り・彼女から生まれながらも・罪はないという仕方で、真実の体と理性的霊魂をおとりになることによってでした。

解説

 小教理は、問21で「神の選民の唯一のあがない主は、主イエス・キリスト」であること、「このかたは、神の永遠の御子でありつつ人となられ」たことを告白しました。続く問22では「キリストは、神の御子でありつつ、どのようにして人になられた」のかが問われています。答えはこうです。「神の御子キリストが人になられたのは、聖霊の御力によって処女マリヤの胎に宿り・彼女から生まれながらも・罪はないという仕方で、真実の体と理性的霊魂をおとりになることによってでした」。

 神の永遠の御子であるキリストが人となられたのは、聖霊によって処女マリアの胎に宿り、彼女から生まれることによってでした。ルカによる福音書1章26節から35節にこう記されています。「六か月目に、天使ガブリエルは、ナザレというガリラヤの町に神から遣わされた。ダビデ家のヨセフという人のいいなずけであるおとめのところに遣わされたのである。そのおとめの名はマリアといった。天使は、彼女のところに来て言った。『おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる。』マリアはこの言葉に戸惑い、いったいこの挨拶は何のことかと考え込んだ。すると、天使は言った。『マリア、恐れることはない。あなたは神から恵みをいただいた。あなたは身ごもって男の子を産むが、その子をイエスと名付けなさい。その子は偉大な人になり、いと高き方の子と言われる。神である主は、彼に父ダビデの王座をくださる。彼は永遠にヤコブの家を治め、その支配は終わることがない。』マリアは天使に言った。『どうして、そのようなことがありえましょうか。わたしは男の人を知りませんのに。』天使は答えた。『聖霊があなたに降り、いと高き方の力があなたを包む。だから、生まれる子は聖なる者、神の子と呼ばれる』」。

 人は誰でも、夫婦(男女)の交わりによって生まれて来るのですが、神の子であるイエス・キリストは、聖霊によっておとめマリアの胎に宿り、お生まれになりました。イエス様は、真実な体と理性的霊魂をおとりになり、私たちと同じ人となってくださいました。しかし、決定的に違う点が一つあります。それは、キリストには罪がなかったということです。罪は、罪責と腐敗の大きく二つからなります(問18参照)。最後のアダムとしてお生まれになったイエス様は、アダムの罪責とは無縁のお方です。つまり、イエス様はアダムの罪責を負っていません。また、聖霊の御力によって、イエス様はマリアから伝えられる腐敗から守られたのです。つまり、イエス様には原罪がありません。

 神の御子は、聖霊の御力によって、処女マリアの胎内に宿り、お生まれになるという仕方で、罪を別にして、私たちと同じ人となってくださいました。それは、御自分の民を、罪から贖うためであったのです(問21参照)。

天使は答えた。「聖霊があなたに降り、いと高き方の力があなたを包む。だから、生まれる子は聖なる者、神の子と呼ばれる。」ルカによる福音書 1章35節
村田寿和 牧師