問103.第三の祈願では、私たちは何を祈り求める…

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Q.103

問い
第三の祈願では、私たちは何を祈り求めるのですか。
答え
(「みこころの天になるごとく、地にもなさせたまえ」という)第三の祈願で私たちが祈る事は、神が恵みによって私たちにも、天におけ御使いたちのように、万事につけて神の御意志を知り・従い・服することができる力と意志とを、授けてくださるように、ということです。

解説

 キリストが贖いの祝福を私たちに伝えるのに用いられる外的な手段は、キリストの規定、特に御言葉と礼典と祈りです。また、祈りの特別な指導基準は、キリストが弟子たちに教えられた主の祈りです。

 問103は、主の祈りの第三の祈願について、次のように告白しています。「(「御心の天になるごとく、地にもなさせたまえ」という)第三の祈願で私たちが祈る事は、神が恵みによって私たちにも、天における御使いたちのように、万事につけて神の御意志を知り・従い・服することができる力と意志とを、授けてくださるように、ということです」。

 アダムの最初の違反によって、罪と悲惨の状態に堕落してしまった私たち人間は、神様の御意志を知ることも、またその御意志に従い、服することもできません。しかし、そのような私たちに、神様はイエス・キリストを信じる信仰を与えてくださいました。神様は、イエス・キリストを通して(イエス・キリストについて証しする書物である聖書を通して)、御心を示してくださいました。そして、イエス・キリストの聖霊を注いでくださり、私たちが神様の御心を知り、従い、服することができるようにしてくださったのです。それも、喜んで神様の御心を知り、従い、服することができるようにしてくださったのです。

 「天」とは神様がおられるところであり、そこは神様の御心が完全に行われるところです。そこで天使たちは万事につけて神様の御意志を知り、従い、服しています。詩編103編に、次のように記されています。「御使いたちよ、主をたたえよ/主の語られる声を聞き/御言葉を成し遂げる者よ/力ある勇士たちよ。主の万軍よ、主をたたえよ/御もとに仕え、御旨を果たすものよ」。

 この御使いのように地上を歩まれたお方こそ、主イエス・キリストです。イエス様は「御心が行われますように、天におけるように、地の上にも」と祈りつつ、神様の御意志を自分の意志とされました。そして、イエス様は、十字架のうえで神様の御意志を成し遂げられたのです(ヨハネ19:30参照)。 

少し進んで行って、うつ伏せになり、祈って言われた。「父よ、できることなら、この杯をわたしから過ぎ去らせてください。しかし、わたしの願いどおりではなく、御心のままに。」マタイによる福音書 26章39節
村田寿和 牧師