問100.主の祈りの序言は、私たちに何を教えてい…

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Q.100

問い
主の祈りの序言は、私たちに何を教えていますか。
答え
(「天にまします我らの父よ」という)主の祈りの序言が私たちに教えている事は、私たちを助ける力と志をもっておられる神に、全くきよい崇敬と確信とをもって、父に対する子のように近付くこと、また、私たちが他の人々と共に、他の人々のために祈らなければならない、ということです。

解説

 キリストが贖いの祝福を私たちに伝えるのに用いられる外的な手段は、キリストの規定、特に御言葉と礼典と祈りです。また、祈りの特別な指導基準は、キリストが弟子たちに教えられた主の祈りです。

 問100は、主の祈りの序言について、次のように告白しています。「(「天にまします我らの父よ」という)主の祈りの序言が私たちに教えている事は、私たちを助ける力と志(こころざし)をもっておられる神に、全くきよい崇敬と確信とをもって、父に対する子のように近づくこと、また、私たちが他の人々と共に、他の人々のために祈らなければならない、ということです」。

 イエス様は、弟子たちに、「天におられるわたしたちの父よ」と呼びかけるよう教えられました。そのことは私たちがイエス・キリストにあって神の子とされていることを教えています。私たちは神の独り子であるイエス・キリストに結ばれて、神の子とされているのです。私たちは「天におられるわたしたちの父よ」と呼びかけることによって、神様が私たちを助ける力と志を持っておられる方であり、まったくきよい崇敬と確信をもって、父に対する子のように近づくのです。

 ここでの確信は、十字架と復活の主であるイエス・キリストの聖霊によって与えられる確信です。私たちは御子キリストの霊をいただくことにより、神様を全幅の信頼をもって「アッバ、父よ」と呼びかけることができるのです。神様を「天におられる私たちの父よ」と呼び、祈ることができるのは、キリスト者だけに与えられた恵みであり、特権であるのです。

 また、小教理は「我らの」という言葉に着目して「私たちが他の人々と共に、他の人々のために祈らねばならない」ことを教えていると告白しています。主の祈りは、神の家族である教会に与えられた祈りです。主の祈りは、互いのために祈り合う、執り成しの祈りであるのです。

あなたがたは、人を奴隷として再び恐れに陥れる霊ではなく、神の子とする霊を受けたのです。この霊によってわたしたちは、「アッバ、父よ」と呼ぶのです。ローマの信徒への手紙 8章15節
村田寿和 牧師