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2025年04月06日「帰還」

帰還

日付
説教
千禎鎬 牧師
聖書
ヨシュア記 22章1節~9節

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日本聖書協会『聖書 新共同訳』
ヨシュア記 22章1節~9節

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イエス様を信じ、信仰生活をしている私たちを信仰の共同体だと言います。しかし、共同体の意識がなく一人で信仰生活をしようとする人もいます。このような信仰生活は、正しくありません。信仰の共同体に属している時、共に祈り、信仰者として正しく生きるように互いに励まし分かち合うことができます。また、互いに正しい道を歩むことができるように導かれることができます。共に支え、祈る人がいるということは本当に幸せな人です。残全ながらサタンは、私たちクリスチャンが信仰の共同体から離れるようにします。そして、共同体から離れた人たちを支配しようとします。私たち信仰者はこれらの事を悟り、信仰の共同体の中で正しい信仰生活をしましょう。

イスラエルの信仰の共同体は、カナンの地を征服し、その地の分配を終えました。今、彼らに残っているのは、ヨルダン川東岸(とうがん)諸部族の帰還でした。それで、ヨシュアはヨルダン川東岸諸部族を呼び寄せます。そして、彼らは豊富な、豊かな戦利品を与えられ、自分たちの土地に帰還するようになりました。
1-3節を見ますと、ヨシュアはヨルダン川東岸諸部族を称賛します。神様がモーセを通して命じたことを忠実に果たしたという内容です。
神様の御言葉を忠実に守った人は、主が来られるその日、主の前に立った時多くの称賛を受けます。[忠実な僕]という称賛を受けるでしょう。どんなに誇らしいことでしょうか。想像してみてください。
ヨシュアは、神様の命令に従いカナンの地を征服するための先頭に立った二つの部族と半部族を自分の土地に戻らせようとします。
残っていたカナンの地の部族たちとの戦いは、士師の時代はもちろん、王政の初期まで続きました。士師記を見ますと、イスラエルの民の失敗の原因を霊的な堕落と神様の御言葉に従わなかったということを記録しています。神様の御言葉に従うことこそ、何より大切なことだということが分かります。

ヨシュアはすべてのイスラエルの部族を称賛しているのではなく、二つの部族と半部族を称賛しています。なぜでしょうか。理由があります。
モーセとイスラエルのほかの部族、またルベン、ガド、マナセの半部族との間にヨルダン川東岸の土地に対しての交渉(こうしょう)を背景にします。当時、二つの半部族は、ヨルダン川東岸の土地を求めました。その時、モーセとほかの部族は、彼らがカナンの戦争に参加せず、そのままヨルダン川東岸に安住するつもりだと誤解しました。しかし、二つの部族と半部族は自分たちの責務を果たし、ヨルダン川の西の戦いに参加し、先頭に立って戦うことを約束します。モーセとほかの部族は彼らの提案を受けました。そして、モーセは二つの部族とマナセの半部族にヨルダン川の西の戦争に積極的に参加し、主な役割をすることを要求したのです。この命令は、ヨシュア記1章12節以下を見ますと、ヨシュアが繰り返して二つの部族と半部族に想起(そうき)させた命令でもあります。ヨシュア記1章14節にこのように書いてあります。[あなたたち、勇士皆、隊伍(たいご)を整え、同胞たちの先に立って川を渡り、彼らを助けなさい] この命令はモーセとヨシュアの命令でした。その命令に従った二つの部族と半部族は、すべてを果たし、ヨシュアに称賛を受けたのです。1章15節を見ますと、ヨシュアはモーセと自分の命令に従い、すべてを果たすならば、ヨルダン川の東、すなわち、自分たちの土地に帰ると約束しました。1章15節を捜してご一緒に読みましょうか。
今日の御言葉を見ますと、ヨシュアは信仰の共同体である二つの部族と半部族が神様の命令に忠実に従い、その任務を果たしたと公に宣言したのです。

4-6節を見ますと、ヨシュアはヨルダン川東岸諸部族の帰還を指示します。
神様の民として生きる一番大切な原理は、神様の命令である御言葉に従い、心を尽くして神様を愛することです。このように生きるならば、神様が多くの称賛と祝福を与えてくださいます。神様の祝福とは、世の豊かな富だけではなく、本当の安息です。ヨシュアは帰還する人々のため大切な信仰の勧めを果たしました。
5節をご一緒に読みましょうか。
ヨシュアは、二つの部族と半部族がヨルダン川の東の土地に住んだとしても西の土地に住んでいる部族と同じように絶対的に神様だけに従うことこそ、唯一の道だということを 強調します。ヨシュアの勧めは申命記に書いてある御言葉と同じです。[戒めと教えを忠実に守り、あなたの神、主を愛し、その道に歩み、その戒めを守って主を堅く信頼し、心を尽くし、魂を尽くして、主に仕えなさい]
ヨシュアは、東と西、すべての部族が神様だけを信じ、神様に従う信仰の共同体だということを強調したのです。征服の戦いは終わりました。ヨシュアの祝福を受けた彼らは与えられた地で安息を享受し、神様に仕えながら生きる帰還の命令を受けました。

7-9節を見ますと、ヨルダン川東岸諸部族の帰還についての内容が出ます。
新しい地に入る人は、覚悟(かくご)が他の人と違います。彼らは、祈ることはもちろん、具体的な実践をしなければなりません。
ヨシュアの命令に従い、二つの部族と半部族は自分たちの土地に帰っていきます。東側のマナセの半部族は、すでにバシャンの地を与えられました。バシャンは、ギレアドの北の地であり、そこを治めていたアモリ人のバシャンの王オグが撃破(げきは)されてから東のマナセの半部族に与えられました。他のマナセの半部族は、ヨルダン川の西側の土地を与えられました。8節を見ますと、ヨシュアはマナセの半部族を祝福し、様々な戦利品を持ち帰りなさいと言います。もちろん、9節のルベンとガドの人々にも同じように戦利品を持ち帰りなさいと言ったでしょう。イスラエルの各部族は、多くの戦いから戦利品を獲得しました。多様な物品と多くの家畜、また金銀を始め、当時の大切な金属だった銅、鉄、また多くの衣服などを戦利品として獲得したのです。このような戦利品は、ヨルダン川の西側の土地を与えられたすべての部族だけではなく、東側の二つの部族とマナセの半部族にも与えられたでしょう。東側の部族たちが自分たちの土地に帰った時、その戦利品を戦争に参加できなかった兄弟たちと分け合わなければなりません。このようなルベンとガド部族、またマナセの半部族は、ヨルダン川の西側のシロでイスラエルの他の部族と別れ、自分たちの土地であるヨルダン川の東側のギレアド地方に帰って行ったのです。

共に海千山千を経験した共同体のメンバーを大切にしなければなりません。賞賛をしながら励まし、様々な報いを分かち合いながら士気を高めなければなりません。韓国にはこのような言葉があります。リーダーは、[ご飯を奢(おご)る人だ] どのような意味でしょうか。リーダーは、多くの人を受け入れ、包容しなければならないという意味です。自分だけのために、また自分中心の考えを持ってはならないという意味です。特に信仰の共同体であり、主の体である教会で神様の働きのために立てられた教会のリーダーは、ヨシュアを通して教えてくださった三つのこと、すなわち、称賛すること、正しく勧めること、また祝福の言葉を使うことを実践しなければなりません。もちろん、教会のリーダーだけではなく、皆がそのようにしなければなりません。神様が喜ばれる信仰の共同体、主が喜ばれる教会を共に作っていきましょう。お祈りを致します。




私たちの主である主イエス・キリストの父なる神様、今日も尊い御言葉を与え、聞かせてくださり感謝いたします。あなたの御言葉は真理であり、道であります。それにもかかわらず、愚かな私たち人間はあなたの御言葉に従わず、また自分に必要な御言葉だけを受け入れます。赦してくださり、与えてくださった新旧約すべての御言葉に耳を傾け信じるように信仰を強めてください。ここに集まっているお一人お一人が、善通寺教会の聖徒の皆様が、あなたのすべての御言葉を受け入れ、信じるように。また御言葉に従う信仰生活ができるように導いてください。また、信仰の共同体として共に支え、共に信仰の道を歩むことができるように。さらに救い主である主イエス・キリストを共に伝えるように用いてください。
弱さを覚えている方、苦しんでいる方の上にあなたの平安を与え、励ましと癒しの恵みを与えてください。置かれた環境に挫折せず、全知全能の神様の導きに従い、天の希望を仰ぎ、生きるように信仰を強めてください。求道者の方が神様の御言葉を受け入れ、信じるように。主イエス・キリストを通して救いの喜びが与えられるように恵みを与えてください。教会から離れている方が、再び主の教会に帰り、共に信仰生活ができるように、共に支え愛し合い、共に神様の愛を伝える道を歩むことができるように導いてください。礼拝参加が難しくなっている方の上に憐れみを与えてください。置かれた環境の中でも信仰を失わず、最後まで信仰を守り、インマヌエルの神様と共に生きる幸いを与えてください。また一日も共に礼拝を捧げる日を与えてください。新しく迎えた今週も皆が称賛すること、正しく勧めること、また祝福の言葉を使うことを実践することができるように導いてください。すべてのことを主にゆだね主イエスキリストのみ名によってお祈りを致します。

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