今日の御言葉359 2025.11.26
イザヤ書 53章6節
「わたしたちは羊の群れ
道を誤り、それぞれの方角に向かって行った。
そのわたしたちの罪をすべて、主は彼に負わせられた。」
イザヤ書 53章6節
イザヤ書に四つある「主の僕(しもべ)の歌」の第四番目の歌です。ある苦しみを受ける僕の姿が描かれていますが、今日の個所は特に、主の僕が「わたしたち」の病や痛み、罪を担う方として示されています。それでキリスト教会は、「わたしたち」の救い主イエスこそ、この僕である、と受け止めてきました。ここに描き出されているようなことが当てはまる人など、他にはいないからです。
わたしたちは「道を誤り、それぞれの方角に向かって行った」のでした。これは神の前での全ての人間の姿であり実態です。神になど頼らなくても人として生きていけるのだ、聖書の言葉に従うのは、自分を堅苦しい掟に縛り付けていることになるのだ、と人は思い込んでしまいます。自分の進む道は自分で決める、と言えば聞こえは良いですが、それは道を誤っていることの証しです。
それは一見自由に見えますが、実はそれが罪に堕落した人間の実情なのでした。空中に投げられた石は重力によって落ちていきますが、地面に落ちるまでは自由に見えます。しかし実はまっすぐに地面に向かっており、罪に堕落した人間の姿に重なります。
そんな人間の罪を「主」がこの僕(しもべ)に負わせられました。この僕こそ神の御子キリスト、私たちの主です(詩編110:1)。この方が私たちのために打たれ、刺し貫かれ、懲らしめと傷を受けてくださったので私たちはいやされたのです(Ⅰペトロ2:24)。
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