大Pオルガン演奏 別楽器演奏
小Pオルガン演奏 Fitness賛美歌
(一口メモ)
もう一つ「永生・天国」の賛美歌を。
宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」に以下のような文があります。
私は賢治ファンですが、この賛美歌を歌うと、いつもこの文章の場面が思い浮かぶのです。
『俄《にわ》かに、車のなかが、ぱっと白く明るくなりました。見ると、もうじつに、金剛石《こんごうせき》や草の露やあらゆる立派さをあつめたような、きらびやかな銀河の河床の上を水は声もなくかたちもなく流れ、その流れのまん中に、ぼうっと青白く後光の射した一つの島が見えるのでした。その島の平らないただきに、立派な眼もさめるような、白い十字架がたって、それはもう凍った北極の雲で鋳たといったらいいか、すきっとした金いろの円光をいただいて、しずかに永久に立っているのでした。「ハルレヤ、ハルレヤ。」前からもうしろからも声が起りました。ふりかえって見ると、車室の中の旅人たちは、みなまっすぐにきもののひだを垂れ、黒いバイブルを胸にあてたり、水晶の珠数をかけたり、どの人もつつましく指を組み合せて、そっちに祈っているのでした。思わず二人もまっすぐに立ちあがりました。カムパネルラの頬は、まるで熟した苹果《りんご》のあかしのようにうつくしくかがやいて見えました。』
